3. 【老齢年金ひと月いくら?】65歳~90歳以上「厚生年金と国民年金」年齢別平均月額

厚生年金と国民年金の受給額

厚生年金の受給額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

ここからは厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金と国民年金の平均年金月額を整理してお伝えしましょう。

※なお、この記事でご紹介する厚生年金の年金月額には、国民年金(老齢基礎年金)部分が含まれています。

3.1 厚生年金の平均月額(65歳~90歳以上)

  • 65~69歳:14万4322円
  • 70~74歳:14万2779円
  • 75~79歳:14万6092円
  • 80~84歳:15万4860円
  • 85~89歳:15万9957円
  • 90歳以上:15万8753円

3.2 国民年金の平均月額

  • 60~64歳:4万3094円
  • 65~69歳:5万7829円
  • 70~74歳:5万7084円
  • 75~79歳:5万6205円
  • 80~84歳:5万6139円
  • 85~89歳:5万6044円
  • 90歳以上:5万1974円

サラリーマンだった人が受け取る厚生年金の平均年金月額は14万円~15万円台ですね。一方、自営業者や専業主婦(夫)だった人など、国民年金だけを受け取る場合の平均年金月額は5万円台でした。

老後にもらえる年金は、現役世代の年金加入状況により人それぞれ。もし夫婦ともに、厚生年金に加入していた時期がなく国民年金だけを受け取る場合、世帯の平均的な年金収入は11万円程度になる計算です。

ライフスタイルや健康状態、持ち家か賃貸か、子ども世帯との同居・近居状況など、老後の暮らしを取り巻く環境は人それぞれ。とはいえ「国民年金だけで」安心して生活できる世帯は決して多数派ではないでしょう。

これに対して、会社員や公務員が加入する厚生年金の平均年金月額は約14万円。共働き夫婦であれば、年金だけでやりくりできる可能性は高まりそうですね。

とはいえ今の年金水準がずっと続くとは限らないこと、インフレで物価高が続いた場合なども考えながら、丁寧に老後資金の準備計画を立てていく必要があるでしょう。

次章では、日頃ファイナンシャルアドバイザーとして勤務する筆者が老後に向けた資産形成のポイントについて解説します。