6. バブル崩壊時、新NISAはどうすべきか
もしこれからバブル崩壊のような大きなイベントが起こって大きく資産が減った場合、どうすればよいでしょうか。
これまでも述べてきた通り、世界経済は長期的に成長し続けています。
元本割れを見て売却してしまうよりも、余裕資金があるなら一定額を投資し続けることが大切です。
元本割れリスクに不安を感じる人は少額でコツコツと投資するとよいでしょう。
新NISAのつみたて投資枠では、月額1000円程度からはじめられる証券会社もあります。
投資に慣れてきたら、毎月の積立額を増額するなどして自分の無理のない範囲で投資を続けましょう。
また、暴落が予測される時期やそのサインを見逃さないためには、市場の動向や経済情勢に注意することが重要です。
たとえば、GDP成長率や失業率などの経済指数や、企業の業績、金利動向といった市場の健全性を追跡しましょう。
また、経済や投資に精通した専門家やアナリストの見解や予測も役立ちます。
7. 新NISAは早くはじめて長期間保有することがポイント
株式市場の将来を予測するのは難しいことですが、円安時に積立投資をはじめることは、長期的な資産形成を目指す戦略といえます。
投資目的やリスク許容度を考慮し、ポートフォリオの多様化や専門家のアドバイスを活用することも必要でしょう。
市場の暴落に対して感情的にならず、計画的な投資を継続することが重要です。
参考資料
- 総務省「対外及び対内証券売買契約等の状況(月次・指定報告期間ベース)」
- 国際通貨基金「IMF世界経済見通し」
- 金融庁「NISAを利用する皆さまへ」
- 金融庁「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック」
- 総務省統計局「統計局ホームページ/平成31年/統計トピックスNo.119 統計が語る平成のあゆみ/3.経済 デフレの時代から景気回復へ」
- 内閣府「世界経済の潮流 2002年春」
- 内閣府「第1節 景気の踊り場からの出口へ向けて」
- 内閣府「第1-1-1図 実質GDPとその内訳」
- 内閣府「『日本経済の記録 金融危機、デフレと回復過程(1997年~2006年)』第7章 ITバブルの発生と崩壊」
- 総務省「統計局ホームページ/労働力調査(基本集計)月次結果」
- 厚生労働省「第2節 雇用、失業等の動向」
西嶋 治美