今年の1月中旬に発表された「年金の増額」。2024年度の年金額は2023年と比べ2.7%の増額が決まり、先月の6月に支給された年金から増額改定となっています。
一見、年金受給者からすると良いニュースかのように見えますが、実際はどうでしょうか。
昨今の物価上昇により、今まで100円で購入できていた物が購入できない世の中になっています。このような影響により、今まで以上に厳しい生活を強いられている方も多いでしょう。
今回の「年金の増額」は年金の増額以上に物価上昇率が上回っているため、実質は減額という側面があるのです。
このような状況を何とか打開したいと考える人もいるでしょう。
本記事では、60歳~89歳の「国民年金と厚生年金」平均月額について詳しく解説しながら、物価上昇への対策方法も考えていきます。
1. 2024年度の年金は2.7%の増額。次回支給は8月15日!
2024年度の年金額は、次のとおり2.7%の増額改定となっています。次回支給日は8月15日に迫りました。
1.1 一般家庭のモデル年金
- 国民年金の満額:6万8000円
- 一般的な夫婦2人分の厚生年金:23万483円
厚生年金は国民年金より高いことはイメージ通りかと思います。しかし、上記の厚生年金額には以下の条件が付いているので注意が必要です。
”平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」”
つまり、内訳は一人分の厚生年金と二人分の国民年金なので、片働き世帯が対象ということです。
共働き世帯が多い現役世代にとっては、いまいちイメージがつきにくいかもしれません。
参考までに、現役時代の夫婦の収入ごとの年金例も見ておきましょう。