1. そもそも礼金とは?賃貸住宅に礼金がある理由と価格交渉について

【写真4枚】礼金って必要?賃貸に礼金がある理由や礼金ゼロ物件の割合を紹介

鍵を渡す手の写真

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礼金とは賃貸物件の借主が貸主に対して文字通りお礼の意味を込めて支払うお金のことをいい、契約時に1回だけ支払うもので、家賃の1~2か月分相当の額が相場となっています。

尚、金額は貸主や管理会社によって設定されます。

またUR(都市再生機構)の賃貸住宅や各住宅供給公社などの公的機関が貸主となる物件には礼金は不要となっています。

もともとは現在よりも賃貸物件が少なかった時代に家を貸してくれる貸主に対して、借主が感謝の気持ちを込めて支払っていたものなので、礼金は敷金とは違って一度支払うと返金されることはありません。

しかし以前と比較して世の中には賃貸物件の数が増えていて、昔のように大家さんと直接顔を合わせる機会もほとんどなくなっているので、本来の意味が薄れてしまって慣習だけが残っているというのが現状でしょう。

したがって礼金は法律上では支払い義務はありませんが、「礼金を支払ってでもこの物件を借りたい」という借主と貸主との合意によって支払われるのが礼金なので、減額交渉の余地は決してゼロではありません。

貸主にとっては礼金よりも毎月継続して入ってくる家賃の方が重要なことがほとんどなので、空室が多く入居率が低い物件の場合には、礼金の値引き交渉に応じてもらえることがあります。

礼金をとって無理に初期費用を高くしてしまうよりも、空室を埋めるために礼金を安くしてでも早く入居者を見つけたいというのが貸主の正直な気持ちでしょう。

ただし交渉は不動産会社の営業担当者を通して物件のオーナー(貸主)と行うようになります。