年収1000万円を手にできる職業とはどのようなものなのでしょうか。また、どのくらいの年齢で年収1000万円を手にできるものなのでしょうか。今回は様々なケースをもとに日本における働き手の年齢と年収の関係を紐解いていきましょう。

年収1000万を速攻で手にできる職業とは

日本で給与所得が1000万円を超えるのは給与所得者のわずか4%に過ぎません(もしさらに興味があれば、記事下の「あわせて読みたい」の記事も参考にしてください)。たったの4%です。

そうしたデータを踏まえたうえで、皆さんは、年収1000万円を手にできる職業とは何かと問われれば、どういった職業を思い浮かべるでしょうか。

銀行のMOF担でしょうか、総合商社の海外駐在の商社マンでしょうか、医薬品メーカーのMRでしょうか。それとも外資系投資銀行のバンカーでしょうか、もしくは外資系コンサルのコンサルタントでしょうか。いずれも高給取りの代名詞といえそうな職業ばかりです。

今回は厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査の概況」という2018年2月に開示された資料をもとに職業別の賃金についてみていきましょう。

一般的に口にする「年収1000万円」には、基本給だけではなく、残業代やボーナスを皆さん入れて考えていると思います。今回の厚生労働省の賃金は「6月分の所定内給与額」をいいます。「所定内給与額」とは、労働契約などであらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額のうち、超過労働給与額を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額と定義されています。

また、超過労働給与額には以下の5つの項目が含まれています。

  • 時間外勤務手当
  • 深夜勤務手当
  • 休日出勤手当
  • 宿日直手当
  • 交替手当

話が難しくなりましたが、厚生労働省の今回の資料では年収という切り口はなく、6月の賃金ということで、ざっくりこの賃金を12倍してプラスでボーナスや残業手当を合算して年収をイメージしてみてください。

ボーナスや残業時間は人によって異なるとは思いますが、月給で60万円近くあれば、12ヶ月でベースサラリーが720万円となり、それに加えてボーナスが年間で4.6か月分出れば、めでたく年収1000万円です。もっとも年収の高いとされている金融業では、実績に応じて支払われるボーナスは自分のパフォーマンスによるところが大きく、事前にわかっているということはあまりないというのが実際です。

賃金が一番少ない産業はどこか

さて、先の厚生労働省の資料を見て、もっとも賃金の低い産業はどこでしょうか。