65歳以上無職夫婦、老後生活の実態は？「夫婦世帯の1ヵ月の生活費・シニアの貯蓄・年金」事情を全部見る政府は年金世帯や低所得者への給付金を検討

6月21日、岸田総理は記者会見で低所得世帯や年金世帯へ追加給付金の支給を検討すると発言しました。

記者会見では低所得者世帯や年金世帯など、収入が限定的な層は物価の上昇に対して収入が追いついていない現状を指摘し、対策を講じることを表明しました。

本記事では最新資料より、65歳以上の無職世帯の貯蓄事情とシニア世代の家計収支をご紹介します。

現代シニアのリアルな老後生活を深掘りして、ご自身の老後生活についても考えてみましょう。

1. 65歳以上の無職夫婦世帯、平均貯蓄額はいくら？

【写真1枚目/全4枚】65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額。勤労世帯も含む平均はいくら？次の写真をチェック

総務省の資料によると、65歳以上で無職の夫婦世帯の平均貯蓄額は2504万円でした。

平均貯蓄額の推移は以下の通りです。

2018年から貯蓄額はゆるやかに増加し、2023年には過去最高額に達しました。2019年に「老後2000万円問題」が話題となり、老後のための貯蓄意識が高まった結果と考えられます。

最近では銀行預金以外の方法で資産を増やす人が増えていますが、保有資産の内訳は以下の通りです。

合計：2504万円

有価証券が480万円と前年比+80万円と大幅に増加しています。

通貨性預貯金も754万円と前年比+55万円増加していますが、一方で定期性預貯金は846万円（前年比▲19万円）で減少しました。

NISAやiDeCoの認知度が高まっていることを踏まえると、今後も貯蓄から投資へのシフトが加速すると予想されます。

ここまで無職世帯の貯蓄額を見てきましたが、次章では65歳以上の「勤労世帯も含む」世帯の貯蓄額について考察してみたいと思います。