5. 老後資金をどう備える?
ここまでで定額減税の仕組みを説明させていただきました。
定額減税により手取りは増えるものの、年金だけでは生活できないという方が半数以上となりました。
このような場合には、自分自身で老後の生活資金を貯めることが必要になってきます。
老後の資金を貯めるポイントとして、まずは自分自身が老後にどれだけお金がかかるかを明確にすることが必要となります。
毎月の収入と支出を明確化して、支出を削るか、収入を増やす方法を検討してみましょう。
低金利のいま、預貯金だけでは資産価値が目減りしていきます。
iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用する方法があるほか、今の職場で収入アップが見込めないなら副業や転職を視野に入れるのもよいでしょう。
6. 定額減税や調整給付金の最新情報をチェックして
本記事では、2024年度の年金額改定と定額減税について詳しく解説してきました。
定額減税や調整給付金は、物価高の影響を受けて政府が打ち出した国民への支援施策です。
6月から手取りが増えたとはいえ、あくまで一時的な措置となるでしょう。
そのため、これからも自助努力で資産をつくっていくことの重要性は変わりません。
これを機に今からでもできる老後に向けた資産形成について、ご自身で考えてみてはいかがでしょうか。
【編集部よりご参考】
記事において厚生年金の平均額をご紹介しました。
年金は個人差が大きいのが特徴です。
参考までに、厚生年金受給額ごとの人数をご紹介します。
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
参考資料
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 松江市ホームページ「定額減税しきれないと見込まれる方への給付金(調整給付金)」
- 国税庁「公的年金から源泉徴収される所得税等の定額減税」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
筒井 亮鳳