4. セカンドライフに向けた準備は十人十色
調査に基づく様々なデータを紹介しました。
セカンドライフに向けた準備は十人十色であり、使い方も様々です。
現役時代にしっかりと老後資金を準備して、いわゆる「切り崩し」の生活をしている世帯もいれば、老後を迎えた後も今後の生活のために貯蓄を続けている世帯もいます。
また、特に準備をされていない「金融資産なし」世帯も実は多いことがわかりましたね。
一昔前まで、60歳以降は今までで準備した貯蓄を切り崩して生活をしていくことが一般的でしたが、「平均寿命の延び」や「公的年金制度の不安視」「物価上昇」等の要因により、現在では60歳以降も貯蓄を継続される方が増えています。
老後を迎えるまでに十分な資金を確保できるかどうかが一つの分岐点になりますが、いざ老後を迎え余裕資金がない人の場合、「急な出費」や「これからの生活費」に備えて引き続き貯金を続けていくことが必要不可欠になるでしょう。
それぞれのライフスタイルに応じて老後資金の準備方法は当然変わってきます。
大事なことは、自分に合った「準備方法」をできる限り早めに見つけることでしょう。
そのためにもまずは、どんなセカンドライフを送りたいのかイメージすることが老後に向けたファーストステップになります。
5. まとめにかえて
70歳代のお金事情や価値観を見ていきました。
貯蓄の平均は1529万円ですが、貯蓄ゼロが26.7%もいます。実際、財産を使い切りたい派は39.5%にものぼるようです。
年金額の平均も確認しましたが、実際には個人差があるので目安額をつかむことが大切です。
どんな老後を迎えたいか、どんなお金の使い方をしたいのか。こちらを老後の収支とともに考えてみましょう。
5.1 【ご参考】70歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:4.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.8%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
参考資料
奥田 朝