2024年5月9日にPGF生命は「2024年の還暦人(かんれきびと)に関する調査結果」を公表しました。こちらによると、今年還暦を迎える方の貯蓄額は平均で2782万円ということです。

「2782万円」と聞くと果たして多いのか、少ないのかイメージが難しいと思います。なお、平均は一部の大きな値に影響を受けやすい傾向があります。実際、同調査では半数が「500万円未満」であることもわかっています。

今回は、「60歳代のひとり暮らし世帯」家庭における「貯蓄ゼロの割合」も確認していきます。また60歳代のひとり暮らし世帯の方が「毎月、収入から貯蓄にどのくらい回しているのか」についても確認していきます。

記事の後半では、老後に向けての対策を紹介していますので参考にしてみてください。

1. 【60歳代のひとり暮らし世帯】貯蓄ゼロは何パーセントいるの?

60歳代のひとり暮らし世帯で「貯蓄ゼロ(非保有)」の人はどれくらいいるのか気になります。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、60歳代のひとり暮らし世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【60歳代のひとり暮らし世帯】の貯蓄ゼロ(非保有)の割合

  • 33.3%

1.2 【60歳代のひとり暮らし世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1468万円
  • 中央値:210万円

貯蓄ゼロ(非保有)は33.3%です。こちらの資料では、貯蓄3000万円以上の世帯が15.1%となりました。

3割以上が貯蓄のない状態で日々の生活を送っていることになります。貯蓄がある世帯にしぼると、その平均額や中央値はどれほどあがるのでしょうか。