2. 家事・育児の役割分担
共働きの場合の、家事・育児の分担はどのようなものなのか、内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和5年版」から、6歳未満の子どもを持つ夫と妻それぞれの家事関連時間を確認してみましょう。
2021年のデータをみてみると、専業主婦の場合は夫108時間に対し、妻は567時間、共働きの場合は夫114時間に対し、妻は391時間となっています。
分担の割合をみてみると、専業主婦は84%、共働きの妻は77.4%となっており、どちらにしても妻が7割~8割を担っています。
妻の就労形態での違いもみてみましょう。
同資料から末子の年齢別の夫の家事・育児時間を妻の就労形態で分けてグラフにしています。
どの年齢でも、妻が非就労(専業主婦)の場合が夫の家事・育児時間が一番少なくなります。
全体の傾向として、末子の年齢が上がるに従って、家事・育児の時間は減っていきますが、0~2歳では、妻が正規雇用、非正規雇用の違いはほとんどなく、それ以降の年齢では、妻が正規雇用の方が夫の家事・育児時間は多くなっています。
しかし、それでも正規雇用の妻の家事・育児時間が圧倒的に多いことがわかります。
このことから、妻が正規雇用労働者として働いていても、依然として妻が家事・育児の大部分を担っているといえるのではないでしょうか。