新NISA制度がスタートして、早6カ月。筆者が日々お客様から資産運用の相談を受ける中で「新NISAブーム」に対する相談内容も少し変わってきたように感じます。

昨年までは「来年からの新NISAを始めたいが、どうすれば良いか分からない」などのふんわりとした相談が多く寄せられていました。

しかし最近では「新NISAを始めたけどこの銘柄で大丈夫か」「このまま続けていて大丈夫か」などの具体的な相談に変わってきたように思います。

今回は、これから新NISAを活用して積立投資を始める方に向けてファンドの性質などを確認していきましょう。

1. 新NISA「つみたて投資枠」投資対象ファンドの要件・本数をチェック

新NISA「つみたて投資枠」は、長期・積立・分散投資の資産運用を支援する制度。

新NISA「つみたて投資枠」を利用して積立投資を行うには、金融庁が厳選した投資信託の中からファンドを選択しなければいけません。

1.1 新NISA「つみたて投資枠」投資対象の要件

金融庁「NISAを利用する皆さまへ」ガイドブックでは、以下のように名義されています。

  • 信託契約期間が無期限又は20年以上。
  • ヘッジ目的等以外の目的でデリバティブ取引による運用を行わない。
  • 毎月分配型でない。
  • 販売手数料は0%(ノーロード)。信託報酬は低水準。
  • インデックス運用の投資信託については、金融庁がインデックス(例:日経平均株価、 S&P500)を指定。
  • アクティブ運用の投資信託については、継続して投資家に支持・選択されるものとし て、以下の要件を満たすもの
    ①純資産額50億円以上 ②運用実績5年以上 ③信託期間中の3分の2以上で資金流入超の実績が認められる

出所:金融庁「NISAを利用する皆さまへ」

1.2 新NISA「つみたて投資枠」投資対象ファンド

2024年6月7日の時点で、つみたて投資枠の投資対象ファンドは全部で293本あります。

内訳は以下の通りです。

  • 指定インデックス投資信託:236本
  • 指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託等):49本
  • 上場株式投資信託(ETF):8本

次の章では、こうした「つみたて投資枠」の対象商品それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。