2.3 【新NISAの出口戦略】60歳代で売却するリスクとメリット

60歳代、特に65歳頃の定年を機に投資資産を現金化して生活費に充てる人は多くいるでしょう。

65歳時点で目標とする資産規模に達したのちは、ゆとりある老後生活のために使用するというのが、一般的な出口戦略のひとつといえます。

一方で、老後生活が長引けば、インフレの影響を受けるリスクが高くなる点には注意が必要です。

2024年現在の日本のように預金金利がインフレ率より低い局面では、購入できるモノの量や質でみたときの実質的な資産価値が目減りします。

65歳時点では資産規模が潤沢に見えても、物価上昇により次第に生活が苦しくなるリスクには注意が必要です。

65歳以上も資産運用を継続しておけば、資産価格の上昇がインフレの影響を緩和してくれる可能性があるでしょう。

2.4 【新NISAの出口戦略】70歳代で売却するリスクとメリット

70歳代まで資産運用を継続するのもひとつの考え方といえます。

分配金や配当を得られる資産を保有すれば、投資を継続しながら定期的に現金収入を得られます。

この収入で、老後生活を補完していくのも有効です。

老後も資産運用を続けるときには、リスクの高い商品へ投資するのは禁物です。

一時の市場変化で大きな損失を出した場合、若い時と異なり取り返すチャンスが少なくなってしまいます。

泣く泣く、含み損がある状態での売却を余儀なくされるおそれもあるでしょう。