3. 2024年12月に前倒し「児童手当」拡充、変更点をおさらい
閣議決定された「こども未来戦略方針」を踏まえ、2030年代に入るまでに具体的な対策を実施する姿勢を見せる政府。
改めて「児童手当」制度の主な変更点をおさらいしていきます。
3.1 「児童手当」における所得制限の撤廃
2023年8月末に公表された、こども家庭庁「令和6年度予算概算要求の概要」においても「児童手当の所得制限の撤廃」が明記されています。
結果、所得を問わず多くの家庭で子どものために使えるお金が増える可能性があるでしょう。
3.2 第3子以降に支給される月3万円の「児童手当」
現行の児童手当の支給額は「3歳未満が一律1万5000円」「3歳以上〜中学卒業まで1万円、ただし、第3子以降は1万5000円」と定められていました。
今後、第3子以降は3万円と倍増で支給される予定です。多子家庭にとって、かなり大きな変更点といえるでしょう。
4. 【実行案の決定】児童手当以外の「こどもまんなか実行計画」
「こども未来戦略方針」では、児童手当の見直し以外にも「こども・子育て政策の強化」として、多様な具体策が実施されると明記されていました。
これらの試案を受け、2024年5月31日に開催されたこども政策推進会議にて「こどもまんなか実行計画」が決定。
主な内容について、こども家庭庁が公表した資料よりチェックしていきましょう。
4.1 こども施策に関する重要事項(ライフステージを通した重要事項)
- こども・若者が権利の主体であることの社会全体での共有等
- 多様な遊びや体験、活躍できる機会づくり
- こどもや若者への切れ目のない保健・医療の提供
- こどもの貧困対策
- 障害児支援・医療的ケア児等への支援
- 児童虐待防止対策と社会的養護の推進及びヤングケアラーへの支援
- こども・若者の自殺対策、犯罪などからこども・若者を守る取組
上記の他にも、誕生前から青年期を成長段階で分類し、関係省庁ごとの政策が整理されています。
その他の政策も含め、子育て世帯にとって経済的および精神的負担感が緩和される支援になるかどうか注目です。
次の章からは、お金のプロが解説する資金の準備方法と「子ども・子育て支援金」負担額の試算結果をみていきます。