正社員の方にとって、6月はボーナス月のひとつ。支給を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
職種や業種、年齢などでバラつきが大きくなる賞与や給与事情。昨今活発になっている転職の際にも、年収は気になる要素の一つではないでしょうか。
退職代行サービスの知名度が急上昇したこともあり、人材の流動性は非常に高くなっているかもしれません。
今回は、退職に関する意識調査や国税庁「平均年収一覧」から、会社員が抱える退職願望とジレンマを解き明かしていきましょう。
1. 【最新】給料不満と経済的不安…意識調査からみえる「会社員の本音」
株式会社アシロが運営する「ベンナビ労働問題」は、退職に関するアンケート調査を実施しました。
経営者・役員・無職を除く18歳〜49歳の男女2510人の退職に対する本音が明らかになりました。
調査概要は以下の通りです。
- 調査期間:2024年2月27日(火)〜2024年2月29日(木)
- 調査機関:株式会社アジロ「ベンナビ労働問題」
- 調査対象:経営者・役員・無職を除く18歳〜49歳
- 有効回答数:2510名(10代:10%、20代:30%、30代:30%、40代:30%)
- 調査方法:Freeasyを用いたインターネットリサーチ
1.1 仕事をやめたい理由1位は「給与が少ないから」、その他の理由は?
「仕事をやめたいと思ったことがありますか?」という質問に、全体64.6%にあたる1622人が「ある」と回答。
さらに「仕事をやめたいと思ったことがある」と回答した1622人のなかで、一番多かったのは「給与が少ないから」(801件)でした。
その他「評価されない/給与が上がらない」(299件)、「残業代・ボーナスが出ない」(260件)といった声が挙げられました。
多くの人がそうであるように、待遇が仕事のモチベーションに大きく影響している様子が見受けられます。
1.2 退職に向けて動けない理由1位は「経済的な不安」
退職を考える回答者に「退職に向けて実際に行動していますか?」と質問して「はい」と回答したのは28.4%のみ。
残り71.6%は退職に向けた行動がとれていないことがわかります。
行動していないと回答した1161人が抱える理由は「経済的な不安があるから」(615件)が最多でした。
また「次の仕事が見つかるか不安だから」「転職先でうまく行くかわからないから」「新しい環境・人間関係に慣れるのが大変だから」といった、退職後の環境に対する不安が合計799件も寄せられています。
退職や転職というのは、人生においても大きな決断。将来を考えた、慎重な姿勢が見られます。
次の章からは、経済的な不安を抱える人も多い現代日本における平均年収を年齢別・職種別・業種別に確認していきましょう。