超低金利の時代、預金だけでは老後に向けた資産準備は難しくなってきました。そこで資産運用をすでに始めた方、検討している方が多くなってきています。

今年から新NISA制度が始まり、ますます資産運用熱は高まってきているのではないでしょうか。

日本証券業協会によると、NISAの口座数は年々増加傾向にあり、2023年12月末時点で2136万口座となりました。

新NISAを含めて資産運用する以上は元本割れのリスクは必ず伴いますが、長期の継続した積み立て運用であればリスクを抑え、資産を増やせる可能性が出てきます。

今回は老後生活で必要とされる「2000万円」という資金を作るために、新NISA制度で毎月いくら積み立てたらいいかを確認していきたいと思います。

1. 新NISA制度とは。何がそんなに魅力なの?

2014年1月に新しくなった「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」。従来の制度が始まった当初から、テレビ番組では特集が組まれ、本屋では特設コーナーが設置されたりと、注目を集めてきました。

しかし、これまで資産運用と無縁だった方ほど、「何がそんなに魅力なの?」と思われるのではないでしょうか。

おいしい話には裏がある…という言葉もあり、慎重になってしまう方もいるでしょう。

まずは正しく制度を理解することが重要です。

新しいNISAの主なポイントをまとめました。

【写真1枚目/全7枚】新NISAのポイント。以降の写真で「新NISAでの資産運用シミュレーション結果」を紹介

新NISAのポイント

出所:金融庁「NISAを知る」を元にLIMO編集部にて作成

1.1 【新しいNISAのポイント】

  • 非課税保有期間:無期限化
  • 口座開設期間: 恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」:併用可能
  • 年間投資枠: 成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
  • 非課税保有限度額:全体で1800万円(成長投資枠:1200万円※枠の再利用可能)

資産運用で得た運用益には、通常20%以上の税金が課税されます。これが非課税になるという点が、最大のポイントといえます。

また、4月からはこれまでのNISA制度に比べて条件が緩和された部分が多く、より長期的な運用を見据えた投資が可能となりました。

老後に向けた資産形成にも活用しやすくなったのです。では、老後65歳までに2000万円の資金を貯めようとすると、毎月いくらの積立金が必要になるのでしょうか。

早速シミュレーションしてみましょう。