8月15日(金)は、公的年金の支給日です。物価の高騰が続いている中、日々の生活のやりくりに厳しさを感じる人にとって待ちに待った日なのではないでしょうか。
年金支給日が近づくと年金生活について取り上げるメディアも増え、年金生活が近づいてくる世代にとって、意識が高まる時期とも言えます。
特に50代も過ぎると、目の前に迫ってきたリタイア後の生活について、現実味を帯びてくるようです。
「年金だけで生活できるのか」
「物価高騰が続いた場合、準備してきた貯蓄だけでは足りないのではないか」
具体的な疑問が多くなる50代のために、今回は年金生活のリアルについて一緒に見ていきましょう。
特に、申請しないと受け取れない「年金生活者支援給付金」は、年金受給者になる前に知っておきたい制度です。制度の概要や申請方法についてもわかりやすくご紹介します。
1. 【厚生労働省調べ】高齢者は日々の生活についてどう感じている?
厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」から、高齢者世帯(※)の生活意識に関するリアルな結果を見ていきます。
※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯
1.1 高齢者世帯の生活意識
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
この調査結果からは、シニア世帯の暮らし向きが、経済状況によって大きく3つの層に分かれている様子が見えてきます。
まず、半数以上(55.8%)が「大変苦しい」「やや苦しい」と回答し、日々の生活に経済的な厳しさを感じています。
その一方で、「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」と回答した世帯は合計してもわずか4.2%。経済的な余裕を実感できているシニア世帯はごく一握りのようです。
そして、これら両者の中間にあたるのが、40.1%を占める「普通」と回答した層です。この割合は「苦しい」層には及ばないものの、「ゆとりがある」層を大きく上回りました。
半数以上が生活が苦しいと感じていることが、わかりました。では実際どのような生活を送っていて、半数以上の人が苦しいと感じているのか、生活の実態について見ていきましょう。
ここからはさまざまな調査結果からリアルなシニアライフについて紐解いていきましょう。