5. 資産運用のリスク
冒頭でお伝えしたように、新NISAを含め資産運用には元本保証は基本的にはありません。
つまり、運用成果によっては大きく増える可能性もあれば減る可能性もあり、時には損をしてしまうこと(前章での2000万円を下回ること)もあります。
資産運用を始めるうえでは、この点を十分に理解したうえで始めなければいけません。
そこで、できる限りリスクを抑えるために必要になるのが「分散」の考え方になります。資産運用において「分散」は、運用のプロも取り入れている必要不可欠な要素といえるでしょう。
分散にはいくつかありますが、ここでは「長期分散」にフォーカスします。
新NISAのような投資信託を活用した資産運用では、政治・経済情勢やその他の様々な要因によって価格が常に変動を繰り返しています。
短期投資では購入するタイミング、売却するタイミングの影響を受けやすく大きなリターンを狙える可能性がある一方で、リスクも比較的高くなり投資初心者には難しい運用方法といえるでしょう。
その点、長期投資では購入や売却のタイミングの影響を受けることが少なく、リターンを得るまで時間はかかりますがリスクを比較的抑えることができ、投資初心者にはおすすめの運用方法となります。
6. 老後資金としてNISAの活用も選択肢の一つ
NISA制度を活用して、老後資金の確保を行うのは選択肢の一つと言えます。
準備期間が長いほど、メリットも高くなるでしょう。
一方で、リスクについてはしっかり認識しておく必要があります。積立を継続できなければ元本を下回るリスクも高まるため、「働き続けるための健康維持」や「働けなくなることへ保険で備える」なども重要です。
それぞれの方法について、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
奥田 朝