PGF生命は2024年5月9日、「2024年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」に関する結果を公表しました。
この調査によれば、還暦を迎える方の平均貯蓄額は2782万円となっています。
ただし、平均は一部の富裕層に影響を受ける性質があります。どれだけ貯蓄を貯められているのかは、収入や家庭事情よって千差万別です。
今回は、この調査結果の詳細とともに、還暦を迎えた60歳代・老後生活を送る70歳代のシニアのお金事情について探っていきます。
1. 還暦を迎える人の貯蓄額は平均「2782万円」
まずは、PGF生命による「2024年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」の結果を紹介していきます。
調査概要は以下の通りです。
<調査概要>
- 調査タイトル:2024年の還暦人(かんれきびと)に関する調査
- 調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする1964年生まれの男女
- 調査期間:2024年3月18日~3月21日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査地域:全国
- 有効回答数:2000サンプル(有効回答から性別区分が均等になるように抽出)
- 調査協力会社:ネットエイジア株式会社
平均は2782万円という結果になっていますが、昨年と比較すると672万円の減少となりました。
物価上昇のほかにも、「貯蓄から投資へ」の意識が根付いてきたことが背景にあるかもしれません。
また、実際に2000万円以上の貯蓄があるのは24.4%にとどまっており、半数の50.5%が貯蓄500万円未満となっています。
- 100万円未満:28.9%
- 100~300万円未満:14.7%
- 300~500万円未満:6.9%
- 500~1000万円未満:13.1%
- 1000~1500万円未満:9.6%
- 1500~2000万円未満:2.7%
- 2000~2500万円未満:5.3%
- 2500~3000万円未満:1.1%
- 3000~5000万円未満:5.1%
- 5000万円~1億円未満:5.9%
- 1億円以上:7.0%
59歳時点で就労をしている・していた人に還暦以降の就労意向を聞いたところ、60歳以降も働きたいと答えた人の割合は85.8%にものぼりました。
還暦を過ぎても働きたい理由として「働かないと生活費が不足するから」と答えた人がもっとも多くなり、現代シニアの厳しいお財布事情がうかがえます。
では、還暦を迎えた60歳代・老後生活を送る70歳代の実際の貯蓄事情はどうなっているのでしょうか。次章にて確認してみましょう。