2024年1月19日に2024年度の厚生年金と国民年金の年金額の例が公表され、夫婦の標準的な年金は23万483円で大幅な上昇となっています。
しかし、実際の支給額の上昇率が物価や賃金の伸び率よりも低く抑えられる「マクロ経済スライド」の影響により、実質的な支給額は目減りしているとの見方もあります。
このまま物価上昇が続けば、年金受給時に医療費や生活費の増加に対して、年金だけで生活をまかないきれない人も出てくるかもしれません。
今回は、そんな「年金」にまつわる意識調査の結果を見ながら、将来の年金額について詳しく解説していきます。
現在の国民年金と厚生年金の平均受給額についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 【最新の意識調査】「年金への期待」に関する意識調査
WeCapital株式会社は、「年金への期待」に関する意識調査結果を5月7日に発表しました。
同調査は、2024年4月4日~5日の期間、全国の20歳代~50歳代の男女1005人を対象にインターネットを用いて行われました。
調査概要は下記のとおりです。
- 調査概要:「年金への期待」に関する意識調査
- 調査期間:2024年4月4日(木)~2024年4月5日(金)
- 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
- 調査人数:1005人
- 調査対象:調査回答時に20歳代~50歳代男女と回答した全国のモニター
- 調査元:We Capital株式会社
- モニター提供元:ゼネラルリサーチ
- リリース公開日:2024年5月7日
上記調査の結果、2024年の4月以降、年金が上乗せ(=新年度の年金支給額が2.7%引き上げ)されることを知っているか質問したところ、7割以上が「いいえ」(74.7%)と回答しました。
将来、受け取ることのできる年金にどのくらい期待しているか聞いたところ、「あまり期待していない」(42.1%)がトップとなり、次いで「全く期待していない」(35.5%)、「ある程度期待している」(15.9%)が続きました。
「期待していない」の割合を合計すると7割を超え、年金への期待が薄い様子がうかがえます。
2024年度の公的年金は2.7%の増額が発表されていますが、具体的には一体いくらほど増えるのでしょうか。
次章で確認していきます。