4. 【一覧表】シニアの年金事情「国民年金&厚生年金」の平均受給額っていくら?

厚生労働省が公表しているのは、あくまでも「国民年金の満額」と「モデル夫婦の厚生年金額」です。

ここからは、2023年12月に更新された最新データから、今のシニア世代が受給する年金額を見ていきましょう。

4.1 国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額(月額)

【国民年金】男女別・年金月額階級別受給権者数(2022年度末現在)

国民年金の男女別年金月額階級別受給権者数の表

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 全体平均月額:5万6316円
  • 男性平均月額:5万8798円
  • 女性平均月額:5万4426円

平均月額は男女ともに5万円台となっています。

国民年金は保険料が一律であることから、大きな個人差は見られません。

では厚生年金ではどうでしょう。同じく全体平均と男女平均をみてみましょう。

4.2 厚生年金(老齢厚生年金)の平均受給額(月額)

厚生年金の平均受給額(月額)

厚生年金の平均受給額(月額)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 全体平均月額:14万3973円
  • 男性平均月額:16万3875円
  • 女性平均月額:10万4878円

※国民年金の金額を含む

厚生年金は男女全体だと14万円台ですが、男性は16万円台、女性は10万円台と男女で約6万円もの違いがあります。

厚生年金は、現役時代の年金加入期間や年収に応じて受給額が決まるため、男女間での受給額の差が生じやすいと言えます。

このように個々の年金受給額を紐解いていくことで、「老後の年金事情」をより詳細に把握することができます。

ご自身の年金見込額を知るためには、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などのサービスを利用してみてください。

老後に向けた生活設計や資金計画を立てる際に役立つでしょう。

5. まとめにかえて

今回は年金に関する意識調査の結果から、2024年度の年金額について解説してきました。

2024年度の年金額が2.7%増額となった一方で、物価の上昇率と同じように上がっていないため、実質的な目減りになっていることには注意が必要です。

また、今回ご紹介した年金額は標準世帯の受給額を示したもので、実際には個人差が大きくなります。

まずはご自身の年金見込額について詳しく知ることが大切です。気になる方は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などのサービスを活用してみましょう。

セカンドライフを楽しんで生活するためには、早いうちから準備をしておくことが重要です。

2024年からは新NISAがスタートし、預貯金以外の資産運用にも注目が集まっています。

将来の不安を軽減し、豊かなセカンドライフを送るために、資産運用や生活設計について考えてみてください。

6. 【ご参考】厚生年金の受給額ごとの人数(1万円刻み)

  •     1万円未満:6万1358人
  •     1万円以上~2万円未満:1万5728人
  •     2万円以上~3万円未満:5万4921人
  •     3万円以上~4万円未満:9万5172人
  •     4万円以上~5万円未満:10万2402人
  •     5万円以上~6万円未満:15万2773人
  •     6万円以上~7万円未満:41万1749人
  •     7万円以上~8万円未満:68万7473人
  •     8万円以上~9万円未満:92万8511人
  •     9万円以上~10万円未満:112万3972人
  •     10万円以上~11万円未満:112万7493人
  •     11万円以上~12万円未満:103万4254人
  •     12万円以上~13万円未満:94万5662人
  •     13万円以上~14万円未満:92万5503人
  •     14万円以上~15万円未満:95万3156人
  •     15万円以上~16万円未満:99万4044人
  •     16万円以上~17万円未満:104万730人
  •     17万円以上~18万円未満:105万8410人
  •     18万円以上~19万円未満:101万554人
  •     19万円以上~20万円未満:90万9998人
  •     20万円以上~21万円未満:75万9086人
  •     21万円以上~22万円未満:56万9206人
  •     22万円以上~23万円未満:38万3582人
  •     23万円以上~24万円未満:25万3529人
  •     24万円以上~25万円未満:16万6281人
  •     25万円以上~26万円未満:10万2291人
  •     26万円以上~27万円未満:5万9766人
  •     27万円以上~28万円未満:3万3463人
  •     28万円以上~29万円未満:1万5793人
  •     29万円以上~30万円未満:7351人
  •     30万円以上~:1万2490人

※国民年金部分を含む

参考資料

中本 智恵