家電の取扱説明書を一元管理できる「トリセツ」を展開するAssurant Japan株式会社は、2024年3月13日に家電の相談と修理を一体化した日本初の家電保証サービス「トリセツ家電保証プラス」をリリースしました。月額利用料金は税込700円。3月11日に開催された発表会で語られた同サービスの特徴や戦略について、ポイントを解説していきます。
3月11日に開催された「トリセツ家電保証プラス」に関する発表会の様子1/4
筆者撮影
1. 【トリセツ家電保証プラス】実は老舗のAssurant、「トリセツ」で知名度がアップ
Assurantは米国に拠点を構える企業で、家電やスマートフォン、自動車、住宅ローンなどの幅広いカテゴリーの保証事業を展開しています。130年以上の歴史を持つ老舗ながら、Fortune誌でもっとも革新的な企業に選出されるなど、先進的な取り組みにも積極的です。
日本でも端末保証事業で成長を遂げ、端末保証に限らず、下取りやテクニカルサポートなどライフサイクルをトータルでカバーすることを強みとしてきました。2018年に家電の延長保証のリーディングカンパニーであるThe Warranty Groupを買収し、家電保証分野を強化。2021年には日本最大級の家電アプリ「トリセツ」をリリースし、知名度を上げました。
2. 【トリセツ家電保証プラス】「トリセツ」の人気は30代女性にも拡大
トリセツとは、手持ちの家電の取扱説明書や情報をデジタルで一元管理することができるアプリです。ダウンロード数は450万人を超え、ライフハックツールとして注目されています。同アプリが凄いのは、国内で販売されているほとんどの家電をカバーしていることです。データベースは60万件以上で、大手メーカーだけでなくマイナーなメーカーについてもしっかり押さえています。
「トリセツ」はすでに多くのユーザーから支持を集めている2/4
出所:Assurant Japan株式会社提供
当初は40~60代の男性を中心にユーザーを伸ばしていたそうですが、直近では整理整頓の文脈で30代女性からの支持も急拡大しているとのこと。「紙の取扱説明書を保管したり、探したりしなくてもよいので、すっきりする」というメリットが受け入れられているようです。
3. 【トリセツ家電保証プラス】従来の家電保証とは何が違う?
同社が発表した「トリセツ家電保証プラス」は、従来の家電保証サービスとは異なるポイントがいくつかあります。3つの特徴に分けて、何が新しいのか、解説していきます。
「トリセツ家電保証プラス」が従来の家電保証と異なる点は大きく分けて3つ3/4
出所:Assurant Japan株式会社提供
3.1 メーカーや製品を問わず1つの窓口でサポート
1つめは「全方位型のテクニカルサポート」です。一般的なメーカーサポートは自社ブランド製品のみをカバー領域としており、さらに商品ごとに問い合わせ先が異なる場合もあります。洗濯機の不具合で電話したら冷蔵庫の窓口でそこから別の窓口に回され…といった経験は多くの方がしていることでしょう。
一方、トリセツ家電保証プラスはどんなメーカーのどんな商品も単一の窓口で対応します。したがって、説明書やホームページでいちいち電話番号やメールアドレスを調べなくても、トリセツのアプリからすぐに対応可能な窓口にアクセスすることができます。
ユーザー体験にもこだわっています。問い合わせはトリセツマイページの各家電ページの「相談をする」をタップすればOKですが、タップした時点で専門アドバイザーに相談者のプロフィールや過去の問い合わせ履歴が共有されるため、無駄なやりとりは省かれスムーズに問題解決に移ることができます。
3.2 生活家電12品目・住宅設備2品目を月700円で保証
2つめは、「自宅の家電をまとめて保証することができる」ということです。通常の保証は新品で購入した店舗ごと、かつ購入時点で加入する必要がありますが、トリセツ家電保証プラスは対象である生活家電12品目、住宅設備2品目を定額サブスクリプションでまとめて保証してくれます。
対象となる製品は以下の通りです。
- テレビ(19型未満、ポータブルを除く)
- BD/HDD/DVDレコーダー(ポータブル、プレーヤーを除く)
- ルームエアコン(マルチエアコン、ビルトイン、パッケージ、床置型を除く)
- 掃除機(ハンディタイプは除く。スティック型は対象)
- 冷蔵庫(ワインセラー、車載、ポータブル、冷凍庫は除く)
- 電子/オーブンレンジ
- 洗濯機(電気バケツ、電気乾燥機、ガス乾燥機)
- 除湿/加湿器(車載、ポータブル、タンク容量1L未満は除く)
- 空気清浄機(車載、ポータブル、タンク容量1L未満は除く)
- 炊飯器
- 食器洗い機/乾燥機
- コンポ(単体スピーカー、単体アンプ、単体プレーヤー、単体チューナーを除く)
- 調理コンロ(カセットタイプ、卓上タイプは除く)
- 給湯器(風呂釜、バスヒーター、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)、家庭用ガスコージェネレーションシステム(エコウィル)、暖房/床暖房用途の給湯器、給湯ポットは除く)
それぞれのカテゴリーで対象外の製品もありますが、必須といえる生活家電は網羅している印象です。また、デジタル家電に属するテレビやレコーダーなどが含まれているのもうれしいポイントです。
購入証明は写真データでアプリにアップロードすればよいので、紙を保管したり探したりする必要はありません。購入時でなくても、購入から5年以内と証明できればOKというのも通常の家電保証とは大きく異なる部分です。
3.3 管理・サポート・修理がワンストップ
3つめは「取扱説明書の閲覧・情報の保管・テクニカルサポートや修理依頼のアクセスがすべてワンストップ」ということです。これはトリセツという完成度の高いプラットフォームと同社が長年の蓄積をもとに構築したサポート体制が融合することで実現したものです。
サポート体制でポイントとなるのが、「テクニカルサポート」と「修理依頼」が一体になっているということ。先ほどメーカーサポートは製品ごとに窓口が異なる場合があるという話をしましたが、そこからさらにテクニカルサポートと修理依頼の窓口が別…というケースも珍しくありません。
同社はテクニカルサポートと修理依頼の独立したサービスをパートナーに提供してきましたが、「テクニカルサポートのご相談の30%が故障だったり、家電保証のお問い合わせの20%が操作ミスだったりして問題解決しないケースがある」と窓口が分かれるゆえの課題を以前から認識していました。
今回のトリセツ家電保証プラスは相当数に上っていた不幸なミスマッチを防ぐことができるという点でも、新しい安心を提供してくれるサービスといえそうです。
4. 【トリセツ家電保証プラス】注意するべき点は?
利用する上での注意事項もあります。まずは修理の上限金額だ。修理代金の上限は、1製品に対して購入した際の価格もしくは10万円、1年間の合計金額は30万円までと決められています。
対象となる家電は「同一の住所で使用されているもの」に限定されますが、1カテゴリー1製品のような縛りはなく、たとえば掃除機を自宅で2台使用している場合などはどちらも対象に含めることができます。
対象となる家電製品の規約4/4
出所:Assurant Japan株式会社提供
5. 【トリセツ家電保証プラス】早めの加入がお得になるキャンペーンも開催
リリースを記念して、キャンペーンも開催しています。1つめが「早期割引キャンペーン」です。3月中に加入すると6ヶ月間は月額利用料が700円から490円になります。3割引が半年に渡って続く、なかなかに太っ腹な特典です。
2つめは従来展開していた「サポまど」を利用していたユーザーを対象にした優待キャンペーンです。1年間の月額利用料が700円から420円になります。4月末までの加入が条件と早期割引キャンペーンより期間は長いですが、サポまどを利用しているユーザーは切り替えるのを忘れないようにしましょう。
参考資料
大蔵 大輔