4. 70歳代でも働きたい！シニアの平均給与はいくら？
70歳以降も働きたいと考える方も少なくないでしょう。
近年は、高齢者が働く環境が整備されているため、シニアの就業率も上昇傾向にあります。
4.1 70歳代シニアの就業率：70歳～74歳は33.5％
70歳代前半（70～74歳）の就業率は、2022年時点で33.5％です。また70歳代後半（75～79歳）の就業率は11％です。
定年退職制度の撤廃や定年年齢の引き上げ、再雇用や雇用延長などにより、「現役リタイア」は後ろ倒しになりつつあります。
ただし、年収は下がる可能性があることは考慮しておきましょう。
4.2 70歳以上の平均給与は298万円
2023年9月27日に国税庁が公表した「民間給与実態統計調査」によると、70歳代シニアの平均給与は298万円でした。
- 男性：367万円
- 女性：211万円
- 男女全体：298万円
あくまでも平均ですが、現役時代のピーク時と同等の収入は期待できないかもしれません。
また、年々「働けないリスク」が高まる点にも留意が必要でしょう。
5. 長寿化に備え「資産の寿命」を延ばす対策を！
今回は、70歳のおひとりさま世帯に焦点を当てて、お金事情を確認していきました。
年金だけでは、安心した老後生活を過ごすのは難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、今のシニア世帯も定年退職を迎えても収入を得るために働いている方は多くいらっしゃいます。
老後は健康リスクも高まるため、現役世代に比べると緊急な出費も増えるものです。
今の日本は低金利ですから、銀行にお金を置いておいても増えない時代となりました。iDeCoやNISAなど国の税金優遇制度を上手く活用しながら、お金にも働いてもらい資産の寿命を延ばすことも重要です。
投資にはリスクも伴うため、リスクをしっかり理解しご自身に合った方法を取ることが成功のポイントです。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（令和4年）」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書」
- 厚生労働省「2022（令和4）年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和4年簡易生命表の概況」
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
菅原 美優
