2. 年金生活までに準備しておきたい5つのポイント

老後の年金生活への不安を軽減するためには、若いうちからしっかりと準備に取り組んでおくことが大切です。

ここからは、今から始めたい年金生活への準備を紹介します。

2.1 自分の年金額を知る

まずは、「自分が将来どれくらいの年金を受け取れるのか」ということを知っておく必要があります。

将来の年金見込額は、毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」で確認が可能です。

ねんきん定期便にはこれまで納付した保険料や加入実績に応じた年金見込額などが記載されていますので、毎年必ず確認するようにしましょう。

また、その他に日本年金機構の「ねんきんネット」で確認することもできます。

ねんきんネットでは、現在の加入条件などを入力すると将来の年金見込額が表示されますので、自分の年金生活を具体的にイメージする際に役立ててみましょう。

2.2 老後の収支をシミュレーションする

次に、将来の年金額に基づいて老後の収支をシミュレーションします。

「年金だけで生活ができるのか」、「年金だけでは足りない場合、毎月どれくらいの赤字が発生するのか」といったことを、なるべく具体的に試算してみましょう。

また、老後の収支を試算する際は、日々の生活費だけでなく医療費や介護費、自宅のリフォームなどまとまった支出についても考慮する必要があります。

医療保険や介護保険に加入している場合は、「どのような条件でどれくらいの金額が給付されるのか」ということも改めて確認しておくと安心です。

2.3 ライフプランを立てる

年金生活の準備では、将来のライフプランを立てておくことも大切です。

特に、次のようなポイントは具体的に計画しておきましょう。

  • 何歳まで働くのか
  • 何歳から年金を受給するのか
  • 自宅のリフォームや住み替えの予定はあるか
  • 介護が必要になった場合の対応

中でも、年金生活では「何歳まで働くのか」ということが大きな影響を与えます。

たとえば「65歳でリタイアする場合」と「70歳まで働く場合」の収支をシミュレーションしてみて、自分がセカンドライフに入るタイミングを想定しておきましょう。

2.4 私的年金を準備する

公的年金だけで不安な場合は、私的年金を準備しておくこともひとつの方法です。

私的年金とは自ら将来の年金を備えるもので、iDeCoや個人年金保険などが挙げられます。

特に、自営業者で公的年金が国民年金だけの場合は、会社員や公務員に比べて年金の受給額が少ない傾向にあります。

年金の見込額を試算した結果、「公的年金だけでは生活が厳しそうだ」と感じるのであれば、自ら私的年金を準備しておくことを検討してみましょう。

2.5 退職金の使い道を考える

定年退職のときに退職金を受け取れる人は、その使い道を考えておくことも大切です。

退職金には、老後の生活費や住宅ローンの返済などさまざまな使い道があり、どのように使うかによって老後の生活が大きく異なります。

また、退職金で資産運用に取り組む人も多くいますが、よりリスクを抑えて運用するためには若いうちから投資の経験を積んでおくことが大切です。

いざ退職金で運用を行うことになったときに慌てずに済むように、今から資産運用の種類やリスクの違いについて学んでおくようにしましょう。