1. 増える「墓じまい」改葬件数は20年で2倍以上に
「墓じまい」とは、墓石や墓所を撤去して処分すること。一般的には、そのあと別の供養に移す「改葬」までを含めて墓じまいと呼ばれることが多いですね。
墓じまいを行う際の改葬先には色々なパターンがあります。永代供養ができる納骨堂や合同墓地、自然葬(樹木葬や散骨など)を選び、お墓の承継者がいなくても無縁墓にならずに済む方法を考えるご家庭も多いでしょう。
また、家族や親族が通いやすい場所に新しくお墓を建てるというケースも聞きます。
1.1 【墓じまい】2022年改葬件数は過去最高に
改葬件数の推移【グラフ1参照】
- 1998(平成10)年 7万263件
- 2003(平成15)年 6万8579件
- 2008(平成20)年7万2483件
- 2013(平成25)年 8万8397件
- 2018(平成30)年 11万5384件
- 2019(令和元) 年12万4346件
- 2020(令和2)年 11万7772件
- 2021(令和3)年 11万8975件
- 2022(令和4)年 15万1076件
厚生労働省が2023年10月に公表した「令和4年度衛生行政報告例」によると、2022年度の全国の改葬件数は過去最高の15万1076件に。1998(平成10年)年からの推移を見ると、この四半世紀の間に約2倍に増えています。
ちなみに改葬件数のトップ3を見ると、都道府県別では、東京都1749件、神奈川県1430件、大阪府7934件。政令指定都市別では神戸市3327件、名古屋市2600件、横浜市2376件。いずれも都市部が多いですね。