4. もうお墓は要らない?「墓じまいに必要な手続き、そして一番大切なこと」
さいごに墓じまいともなう「改葬」の手続きについても触れておきましょう。
改葬手続きは、「墓地、埋葬等に関する法律」で定められており、自治体から許可をもらう必要があります。
一般的な流れは、おおむね以下の通り。
- 家族親族の合意を得る
- 新しく墓地を購入するなど改葬先を決め、受け入れ証明書をもらう
- 現在の墓の管理者(寺院・霊園など)に連絡し、埋葬証明書を発行してもらう
- 現在の墓がある自治体に「改葬許可申請書」「埋葬証明書」などを提出→改葬許可証が発行される
- 遺骨の取り出し
- 改葬先のお墓や納骨堂などに遺骨をおさめる
具体的な手続きについては自治体や、墓地の管理団体によりルールが違う可能性もありますので、必ず確認しましょう。
そして、最も大切となるのは、最初に挙げた「家族親族の合意を得る」という点。既にある先祖代々のお墓をしまう場合などは特に、地域の習慣や親族家族の意見も大切にしながらていねいに進めていく必要があるでしょう。
参考資料
- e-GOV法令検索「昭和二十三年厚生省令第二十四号 墓地、埋葬等に関する法律施行規則」
- 衛生行政報告例/平成10年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/平成15年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/平成20年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/平成25年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/平成30年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/令和元年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/令和2年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/令和3年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 衛生行政報告例/令和4年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)
- 鎌倉新書「第14回 お墓の消費者全国実態調査(2023年)当社の調査史上初「樹木葬」のシェアが過半数を突破、納骨堂も人気高まる」(PR TIMES)2023年3月
- 全石協「これからお墓を購入しようと考えている方の‟お墓の形態”と”お墓の使用期限”についてのアンケート調査」(PR TIMES)2022年9月19日
- 鎌倉新書【第2回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2020年) ― 30代の改葬・墓じまい経験者は、お墓の跡継ぎが約9割。 早めの状況把握が安心に繋がる ―(@press)2020年1月22日
- 独立行政法人国民生活センター「墓を引っ越しする」と言ったら、寺から高額な費用を要求された
- e-GOV法令検索「昭和二十三年法律第四十八号墓地、埋葬等に関する法律」
吉沢 良子