2023年5月12日、75歳以上の後期高齢者医療保険料を段階的に引き上げる改正健康保険法が成立しました。
それによって、一定の年収要件を満たした75歳以上の人は、保険料が引き上げられる見通しです。
今回は、74歳で年収220万円の男性が2024年度に後期高齢者医療保険に加入すると、保険料がいくらになるのか解説します。
1. 後期高齢者医療保険とは
後期高齢者医療保険は、75歳以上の人が加入する健康保険です。
現役世代のうちは、一般的に医療費の自己負担割合は3割でしたが、後期高齢者医療保険では、医療費が1割から3割のいずれかになります。
医療費の負担割合や保険料がどのような基準で決まっているのか、それぞれ確認しましょう。
1.1 医療費の負担割合
医療費の負担割合は、基本的に課税所得によって決まります。
一般的に、窓口負担が1割になる要件は、以下の通りです。
- 一般区分:課税所得28万円未満
- 低所得区分:世帯全員が住民税非課税
ただし、課税所得が一定の割合を超えると、窓口の負担割合が2割から3割に増えます。
判定基準については、下図を参考にしてください。
75歳以上の後期高齢者のうち、2割負担と3割負担になる割合は、全体の27%で約500万人いるとされています。
では、保険料はどのように決まるのか確認しましょう。