3. 今後の保険料見通し
後期高齢者医療保険の負担が増える理由は、現役世代の負担軽減や、子育て世帯の支援をするためです。
今回の改正は、後期高齢者医療保険料を出産一時金を支給するための財源に回します。
今後も現役世代の人口が減少することが目に見えているため、後期高齢者への保険料負担は徐々に増加すると考えられるでしょう。
4. 高齢者も負担増の時代
後期高齢者医療保険の負担が今後どのようになるのか、年金220万円を受給する人をモデルケースに試算しました。
現状では、現役世代がこれ以上の負担を強いるのは限界に来ている面もあり、中高齢層から負担を引き上げるしかない状況になっています。
今後も少子化が続くため、高齢者が負担する割合が増える流れは続くでしょう。
自分たちが老後になった場合も、同じように負担が増えるケースが続く可能性が考えられます。
こうした事態に備えられるように、早くから資産形成をしておく必要があるでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」
- 東京いきいきネット「保険料の決め方・賦課」
- 厚生労働省「後期高齢者医療の保険料について」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「後期高齢者医療制度 保険料計算例」
- 大阪府後期高齢者医療広域連合「令和5年度保険料試算」
- 厚生労働省「医療保険制度改革について」
川辺 拓也