2. 年収220万円の後期高齢者医療保険料

後期高齢者医療保険では、保険料の上限を年額66万円と定めています。

しかし、2023年5月12日に成立した改正健康保険法によって、2024年度から保険料の上限を73万円に引き上げる見通しです。

さらに、2025年度は保険料の上限を80万円まで引き上げます。

  • 収入は公的年金のみ
  • 公的年金等控除後所得は110万円
  • 基礎控除額は43万円
  • 総所得は67万円

上記の条件で、2024年3月までと2024年4月以降の保険料がいくら変わるのか、それぞれシミュレーションしてみましょう。

2.1 2024年3月までの保険料

後期高齢者医療保険では、各都道府県によって保険料が異なります。

例えば、東京都と大阪府で年収が220万円の場合、保険料は以下の通りです。

  • 東京都:10万700円(均等割3万7120円 所得割6万3583円)
  • 大阪府:11万8072円(均等割4万3568円 所得割7万4504円)

東京都では所得割を9.49%、大阪府は11.12%としています。

では、2024年4月からは、保険料がいくらになるのか確認しましょう。

2.2 2024年4月以降の保険料

2024年4月以降は、まず保険料の上限額が73万円に引き上げられます。

それに伴い、所得割のかかる所得層を段階的に引き上げることになりました。

2024年4月からは、年収が211万円を超えると所得割の負担率が引き上がります。

また、2025年4月からはさらに所得割の負担率を年収153万円以上の所得層から引き上げる見通しです。

厚生労働省の試算では、年収200万円の場合、2024年度は保険料引き上げの対象となっていませんが、2025年度からは年間3900円の負担増になると算出しました。

以上から、年収220万円の後期高齢者は、2024年度より年間の保険料が4000円程度高くなると考えられるでしょう。