3.1 【20年前】年収700万円の手取り
- 健康保険料(介護保険料含む):26万6000円
45万円×12ヵ月×4.785%(健康保険料率)×12ヶ月+80万円(ボーナス分)×2ヶ月分×0.5% - 厚生年金保険料:46万8000円
45万円×12ヶ月×8.675%(厚生年金保険料率) - 雇用保険料:4万9000円
700万円×0.7%(雇用保険料率) - 所得税:25万4000円
(700万円(額面年収)ー38万円(基礎控除)ー190万円(給与所得控除)ー78万3840円(社会保険料控除)ー38万円(配偶者控除)ー38万円(年少扶養控除))×10%×80%(定率減税控除分) - 住民税:29万3000円
(700万円(額面年収)ー33万円(基礎控除)ー190万円(給与所得控除)ー78万3840円(社会保険料控除ー33万円(配偶者控除)ー33万円(年少扶養控除))×10%×ー4万円(定率減税控除分) - 手取り:567万円
700万円ー26万6000円(健康保険料)ー46万8000円(厚生年金保険料)ー4万9000円(雇用保険料)ー25万4000円(所得税)ー29万3000円(住民税)
手取りは567万円で、現在と比べて30万円も手取りが多いです。これは、主に社会保険料が安いことが要因となっています。
2003年1月時点では、ボーナスに対して0.5%しか社会保険料がかかりませんでした。そのため、ボーナス160万円(2ヵ月分)に対して発生する社会保険料が極端に安くなっています。
所得税と住民税に関する税制も色々と変化していますが、所得税と住民税の金額合計で見ると20年前と現代で金額にそこまで大きな違いはありません。
4. 物価も上昇している
20年前と比べて手取りが少なくなっていることを確認しましたが、物価は近年上昇を続けています。そのため、20年前と年収が変わらない場合、手取りが少なくなる一方で物価は上がるため、生活は苦しくなるでしょう。
資産運用でお金を増やしたり転職や副業で収入を増やしたりすることで、生活を少しでも楽にできるよう工夫をしてみてもいいかもしれません。
参考資料
- 国税庁企画課データ活用推進室「令和4年分民間給与実態統計調査について」
- 東京都「令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 」
- 厚生労働省・都道府県労働局長・ハローワーク「令和5年度雇用保険料率のご案内 」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 国税庁「No.1410 給与所得控除」
- 国税庁「No.1191 配偶者控除」
- 埼玉県「個人県民税」
苛原 寛