定年退職をして老後生活をスタートさせると、「年金」と「貯蓄」をメインに生活を送ることになります。

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社の「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」によると、60歳の平均貯蓄額は3454万円となりました。

上記の調査では、24.9%の人が老後までに3000万円以上を貯蓄できていることになりますが、果たしてどの年代で貯蓄3000万円以上を達成する人が多いのでしょうか。

本記事では、年齢別に貯蓄3000万円以上の達成割合について紹介していきます。

年齢別以外に、年収別の貯蓄3000万円以上の達成割合も紹介しているので、ご自身の年齢・年収と重ねて参考にしてみてください。

1. 【年齢別】貯蓄3000万円以上の達成割合

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、年齢別にみた貯蓄額3000万円以上を保有している割合は【図表1】の結果となりました。

【図表1】

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」の各調査結果を参考に筆者作成

40歳代までは、貯蓄額3000万円以上の世帯が単身・二人以上世帯ともに低い傾向にありますが、50歳代以降から徐々に割合が増加しています。

上記の背景の1つとして、年代ごとの給与の変動が影響していると考えられます。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」による年代別の平均給与では、年齢が上がるにつれて徐々に平均給与が高くなっており、50歳代でピークを迎えています(【図表2】参照)。

さらに60歳代以降からは、定年退職のタイミングで退職金がもらえたり、親の遺産相続をし始めたりする年代となるため、50歳代〜60歳代にかけて、一気に貯蓄額が増えていくのだとうかがえます。