「生活保護」は、さまざまな理由により生活が困窮している人に対して、国や自治体が定めた最低限度の生活を保障するための公的扶助制度です。

近年続く物価高や新型コロナウイルス感染症の影響で失業者が増えたことで、生活保護を必要とする人は以前よりも増加傾向にあり、生活保護を利用を検討している人は多くなってきています。

そんな生活保護受給者が増える現状で心配になるのが「生活保護の不正受給」。

生活保護は我々が支払った税金をベースに支給されているため「不正受給がされていないか」「本当に必要な人にだけ支給されているのか」気になるところです。

そこで本記事では、生活保護の概要や実態について詳しく解説していきます。

生活保護で冬に加算される「冬季加算」についても解説しているので、合わせて参考にしてください。

1. そもそも「生活保護」とは?

冒頭でもお伝えしたように、「生活保護」はさまざまな理由により生活が困窮している人に対して、憲法が定める最低限度の生活を保障し、それら人々が自立した生活ができるよう援助する制度を指します。

生活保護では、世帯の収入だけでは国が定める「最低生活費」に満たない場合に、保護を受けられます。

上記の場合は、不足する金額を「保護費」として支給し、最低生活を保障してもらえます。

生活保護における収入とは下記のようなものが分類されます。

  • 給与、賞与などの勤労収入
  • 農業収入
  • 自営業収入
  • 年金
  • 仕送り
  • 贈与
  • 不動産等の財産による収入
  • 国や自治体から受けた手当
  • 財産を処分して得た収入
  • 保険給付金
  • その他の臨時的収入

また、収入の1つである「給与、賞与などの勤労収入」の場合は、税金や社会保険料、交通費などの経費を控除し、収入額に応じた基礎控除が適用となります。