社会問題にもなっている長生きリスクや老後の課題。
年金も60歳からもらう時代から65歳へ変化してきたように、老後生活や働く世代をとりまく情勢は変化を迎えています。
現在の20歳代・30歳代の方々が老後を迎えるころには、果たしてどうなっているのでしょうか。
今回は、老後生活の中でも65歳以上のお金事情「年金額・貯蓄額・生活費」の平均はいくらなのか見ていきたいと思います。
1. 65歳以上の就業率は増加傾向へ
働くシニアが増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。
内閣府「令和5年版高齢社会白書」によると65~69歳の就業率は2022年時点で50.8%。半数以上を占めています。
近年は、定年年齢の引き上げや定年制度の廃止が義務化され、老齢年金の受給開始年齢となる65歳まで働ける環境の整備が進んでいます。
さらに70歳までの雇用機会拡大が努力義務とされており、働くことも含めて老後の選択肢は格段に増えました。
シニアの就業率が年々上昇している理由は経済的な理由なのでしょうか。次章でシニアの貯蓄事情を見ていきましょう。
執筆者
シトラスコミュニティ短期大学経済学部・ワシントン州立大学人類学部卒業後、株式会社ニトリへ入社。接客、数値管理のノウハウを学ぶ。その後、ジブラルタ生命保険株式会社、ほけんの窓口グループ株式会社へ入社し約2000世帯の相談に携わる。自身の経験からも保障と貯蓄のバランスを重視している。現在は個人向け資産運用、保険の見直しのコンサルティング業務を行う。一種外務員資格(証券外務員一種)、TLC(トータルライフコンサルタント)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)