3.2 ケース2. 生命に危険のある大きな病気をしている

繰下げ受給と65歳受給を比較すると、早く亡くなった場合は65歳受給のほうが年金の総受取金額が多くなります。

繰下げ受給した場合、受給期間が短くなるからです。

たとえば、71歳で死亡した場合、65歳受給なら6年間年金を受け取れますが、70歳から繰下げ受給した場合は1年間しか年金がもらえないことになります。

大きな病気をしている人や余命宣告されている人は、早期死亡のリスクもあるため早めに年金を受け取ったほうがいいと考える人もいます。

4. 繰下げ受給のまとめ

老齢年金はいつまで年金を受給できるか(=いつ死亡するか)によって、繰下げしたほうが得なケースと損なケースがあるため、どちらがおすすめとは一概にいえません。

ただし、65歳時点の貯蓄額や収入、支出、加給年金などによっては、繰下げ受給が有利になる可能性が高いこともあります。

年金相談員に65歳時の年金額や繰下げたときの年金額、加算などを確認した上で、自分にあった年金の受給方法を検討しましょう。

参考資料

西岡 秀泰