まとめにかえて
世間的に見ると、既婚者よりも未婚者の方が自分のために使えるお金が多い傾向にあるといえるのかもしれません。
未婚者は趣味やファッション、旅行、グルメなど自分のためにお金を使いやすい傾向にあります。
しかし、未婚者が既婚者よりも経済的に余裕があるかというと、そういうわけでもないようです。貯蓄額については二人以上の世帯の方が単身世帯よりも多い結果になりました。
また、単身世帯の月額の支出の平均が16万円前後であることを考慮しても、多くのおひとりさまがゆとりのある暮らしをしているわけでないことは明確です。
既婚者が自分に使うお金が少ない傾向にあるのは、余剰金を子どもや家族のために使っていることにも関係しています。
子どもの習い事や学費に余剰資金をまわすと、ある程度の収入があったとしても自分へのご褒美や自己投資にお金を使うことが難しくなります。
特に、近年において大都市圏では中学受験がヒートアップしています。
ある程度の収入があるご家庭であっても子どもを中学校から私立に通わせるとなれば、親が趣味やファッション、同僚・友人などとの交際に使えるお金は限られます。
参考資料
- FOD『結婚できない男』
- TBS『おひとりさま』
- SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「30 代・40 代の金銭感覚についての意識調査2019」
- 総務省統計局「家計調査(単身)勤労世帯」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
西田 梨紗