「派遣」のデメリットとは

前章でお伝えしたように、派遣にはパートにはないメリットがある一方で、デメリットも存在します。

エン・ジャパン株式会社の行った調査によると、パートと比較した際に派遣のデメリットだと思うこととして「同じ職場で働ける期間に限度がある」が上位に挙げられました。

派遣は、同じ事業所の同じ部署で就業できる期間が、派遣就業開始日から原則3年までとなっており、契約期間が過ぎてしまうと更新をしたり、別の派遣先の検討をしたりする必要があります。

慣れてきたと思ったら派遣先を変えないといけないといったケースもあるため、人によってはデメリットに感じてしまうようです。

また、派遣会社によっては、必ずしも希望の仕事を紹介してくれるとは限らないため、自分に合う仕事がなかったり、少なかったりするケースもあります。

主婦の場合は「派遣・パート」どっちのほうがいい?

「派遣とパートの違い」、「派遣のメリット・デメリット」について紹介していきましたが、主婦の場合はどちらの雇用形態のほうがいいのでしょうか。

結論からお伝えすると、その人の外せない条件や家庭状況によって、どちらのほうがいいのかは変わってきます。

たとえば、「今後の教育費用や家のローン返済などのために、条件の良いところでたくさん働きたい」という場合は、パートよりも時給がよく勤務日数の交渉ができる、派遣のほうが良いでしょう。

一方で、「扶養内で働きたい」といった場合は、パートのほうが調整がしやすく、シフトの融通が利きやすいです。

派遣の場合は、時給が高いだけでなく日数も契約で決められているため、扶養範囲内でおさまらない可能性も出てきます。

筆者は育児のブランクのあとに派遣とパートを経験しましたが、派遣では「面接」に同行してくれるため、こちらが聞きにくい条件面を代わりに聞いてくれる心強さがありました。

ブランクを経験すると、対等な交渉をする勇気が出ないこともあります。こうしたとき、派遣会社という味方は心強く感じるでしょう。

一方、パートでは働き方に柔軟性が生まれるというメリットを感じたものです。その後のキャリアアップも、派遣では直接契約に踏み切るまでのステップが必要ですが、パートの場合は比較的スムーズに話が進みます。

派遣とパートそれぞれでメリット・デメリットがあるため、自分に合った働き方を慎重に検討してみましょう。