4. 老後を迎える前に受け取れる「リアルな年金額」を把握しておこう
本記事では、「厚生年金」と「基礎年金(国民年金)」の平均月額について詳しく紹介していきました。
厚生年金の平均月額は「14万3965円」、基礎年金の平均月額は「5万6368円」となっていますが、これは天引き前の年金額であり、ここから税金や社会保険料が引かれた状態で私たちの元に振り込まれます。
年金額をなんとなく知っているだけでは、老後の資金準備がしにくくなるため、今のうちに老後に受け取れる「リアルな年金額」について把握し、早いうちから老後に備えておけると良いでしょう。
5. 年金のよくある質問(FAQ)
ここでは年金にまつわる「よくある質問」について見ていきます。
5.1 Q1. 厚生年金と国民年金の違いはなんですか?
A1. 公的年金は2階建ての構造となっており、1階が国民年金、2階が厚生年金です。
国民年金 | 厚生年金 | |
加入者 | 原則日本に住む20歳~60歳未満の人 | 公務員や会社員など |
受給額(月額) |
満額:6万6250円 平均:5万6368円 |
平均:14万3965円 |
保険料(月額) | 1万6520円 | 報酬によって異なる |
支給開始年齢 | 原則65歳 | 原則65歳(特別支給の老齢厚生年金あり) |
受給資格期間 | 10年 | 1ヶ月 |
5.2 Q2. 自分の基礎年金番号はどこで確認できますか?
A1. 会社員の方は、勤務先で確認することができます。
もしくは基礎年金番号通知書、年金手帳(青色)、国民年金保険料の口座振替額通知書、国民年金保険料の納付書や領収書、年金証書、年金額改定通知書等の通知書等でも確認できます。
5.3 Q3. 月の途中で転職すると、厚生年金保険料はどうなりますか?
A1. 資格取得した月の保険料から支払う必要があります。
保険料は月単位で計算するので、月の途中で退職した場合は前月分までを納めます。月の途中で新しい会社に入社した場合、その月から保険料を支払います。
参考資料
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 国税庁「復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A」
- 総務省「公的年金からの特別徴収」
- いわき市「年金を受給されている65歳以上の方の個人住民税(市民税・県民税)の年金特別徴収について」
- 日本年金機構「年金Q&A(年金からの介護保険料などの徴収)」
- 厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
太田 彩子