2. 「厚生年金&国民年金」の「繰下げ受給」のメリットとは?
年金の「繰下げ受給」の最大のメリットは年金額が増えることです。
国民年金は保険料納付月数、厚生年金は現役時代の平均報酬月額と年金加入月数によって決定します。
個人の努力で年金額を増やすには限界がありますが、繰下げ受給によって年金額を増やすことができます。
3. 「厚生年金&国民年金」の「繰下げ受給」3つのデメリットとは?
繰下げ受給にはデメリットもあります。
3.1 繰下げ受給により損をする場合もある
繰下げ受給のデメリットの一つは、早く亡くなってしまうと損をするということです。
老齢年金は「終身」で受け取ることができるため、長生きするほどに受給総額が増えます。
繰下げ受給により年金額は増えるものの、受給期間が短くなればトータルで損となる場合もあるのです。
3.2 繰下げ受給により所得税や社会保険料が引き上がる
繰下げ受給により年金額が増えると、所得税や社会保険料が引き上がる場合があります。
手取り額は減少してしまうので、実際の受給額が思ったより増えないこともあります。
3.3 繰下げ受給により加給年金が受け取れないケースも
年の差夫婦は加給年金にご留意ください。
加給年金とは、厚生年金に20年以上継続加入かつ65歳未満の配偶者または18歳未満の子供がいる場合に受け取ることができる年金です。
加給年金は厚生年金を受け取っていることが支給の要件となっています。
つまり、厚生年金を繰下げした場合、加給年金を受け取ることができません。
国民年金のみ繰下げて、厚生年金は繰下げせず受給して加給年金を受け取る方法もあります。
加給年金の受給対象者は、損しないように繰下げ受給を検討しましょう。