5. 理想の老後生活に向けて「いま」から準備を
貯蓄額も年金額も個人差が非常に大きいことが分かりましたね。
就業率が年々上昇していることからも、老後の生活に不安を感じている方が多いことを表していると考えられます。
いざ老後を迎えてからの対策は非常に困難です。
気づいた頃には「時すでに遅し」かもしれません。
そうならないよう、まずはしっかりと現状把握を行うことから始めましょう。
現状把握をし、自分が望む老後の暮らしに向けてしっかりと準備をしていくことが求められます。
6. 貯蓄に関連するご質問(FAQ)
よくある「貯蓄」に関連するご質問です。
6.1 Q1.「貯金」と「貯蓄」はどう違う?
「貯金」は、現金を自分で貯めること、あるいは銀行などの金融機関に預けることを指します。金融機関によっては「預金」ということもあり、貯金・預金、そして2つを合わせて「預貯金」というケースもあります。
一方、貯蓄は、貯金に加えて投資信託や株式、債券、外貨預金、不動産、保険、金(ゴールド)などの金融資産全般を指します。ただし、「貯蓄=貯金」を指す場合もあり、考えはさまざまです。
- 参考:金融広報中央委員会「知るぽると」
- 参考:金融庁「投資の基本」
6.2 Q2.「貯蓄」と「投資」はどう違う?
「貯蓄」は、銀行の普通預金や定期預金など安全性重視の金融商品にお金を貯めていくことを指します。一方、「投資」は、投資信託や株式など元本割れリスクを伴う金融商品にお金を投じて資産を増やすことを目的としています。
広義では、貯蓄に投資信託や株式、債券、外貨預金などを含む場合がありますが、「貯蓄と投資」で区別する場合には、以下のように使い分けるのが一般的です。
- 貯蓄=元本割れリスクなし(普通預金・定期預金など)
- 投資=元本割れリスクあり(投資信託・株式・債券・外貨預金など)
参考:一般社団法人 全国銀行協会「Q.「貯蓄」と「投資」はどう使い分けるのですか?」
参考:金融庁「投資の基本」
6.3 Q3.「貯蓄」も「資産運用」に含まれる?
「資産運用」とは、資産(お金)を金融商品を通じて効率的に増やす、あるいは貯めていくことを指します。
一般的に、投資信託や株式などにお金を投じて利益を期待することを資産運用という場合が多いようですが、銀行の普通預金や定期預金などで得られる利息も、お金を運用することによって得られるものですので、資産運用となります。
貯蓄は、広義では預貯金や投資信託、株式、債券、外貨預金、不動産、保険などの金融資産全般を指しますので、資産運用には貯蓄も含まれるということになるでしょう。
- 資産運用=金融商品を通じて資産(お金)を効率的に増やす、あるいは貯めていくこと
- 貯蓄=預貯金や投資信託、株式、債券、外貨預金、不動産、保険などの金融資産
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和4年簡易生命表の概況」
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
荻野 樹