近年、結婚後も仕事を続けやすい環境づくりが推進され女性の社会進出がすすんだことなどを背景として、夫婦共働き世帯が増加しています。
夫婦共働き世帯の中でも、それぞれが高収入を得ている夫婦は「パワーカップル」と呼ばれています。
仕事をこなしながらも世帯を持ち高収入を得ている夫婦を、うらやましいと思った方もいるのではないでしょうか。
現役時代に夫婦で高収入を得ていれば、老後に受け取る年金も高額になることが考えられますが、厚生年金でゆとりある老後生活を送ることは可能なのでしょうか。
実際にシミュレーションをして検証していきましょう。
パワーカップルとは
一般的に、パワーカップルとは高収入を得ている共働き夫婦のことをいいます。
明確な定義が決まっているわけではなく、ニッセイ基礎研究所では「夫婦共に年収700万円以上の世帯」と定義されていたり、三菱総研では「夫の年収が600万円以上、妻が400万円以上で世帯年収が1千万円以上の夫婦」と定義されていたりします。
ニッセイ基礎研究所のレポートによると、パワーカップルは購買意欲が高いという特徴があり、都市部の高級マンションに住居を構えるケースが多く、世帯構成は夫婦と子どもの核家族が過半数を占めています。
また、妻の収入が高くなるほど夫の収入も高くなる傾向があり、働く女性が増えていることから、今後もパワーカップルが増加していくことが考えられます。
では、パワーカップル世帯のように現役時代に高額な収入を得ている場合は、老後は厚生年金だけでゆとりある生活を送れるのでしょうか?次章で詳しく確認していきましょう。