10月13日は公的年金の支給日となりますが、年に1回6月に送付される「年金振込通知書」に記載されている額よりも、手取り額が少なくなっている可能性があります。

なぜ、「年金振込通知書」に記載された金額よりも、10月の年金手取り額は少なくなっているのでしょうか。

本記事では、年金の手取り額が変わる理由について詳しく解説しています。

「年金振込通知書」の確認すべき項目についても解説しているので、年金を受給している方はご自身の年金振込通知書と比較しながら確認していきましょう。

1. 10月から年金の手取り額が変わる理由とは?

前述したとおり10月からは、「年金振込通知書」に記載された金額よりも、年金手取り額は少なくなっている可能性があります。

振込額が変わる方には、変更後の通知書が送られます。送付された方は必ず内容を確認するようにしましょう。

年金の振込額が変わる理由は、受給予定の公的年金から天引きされる「税金」や「社会保険料」が、10月から変更になるからです。

公的年金の支給は偶数月の15日(土日祝の場合は直前の平日)に振り込まれます。

天引きされる保険料は前年度の所得をベースに決定がされるため、支給対象月「6月分」を含む8月支給日までは「仮徴収」として、前年度と同額の徴収額が天引きされるのです。

「本徴収」となる天引き額は7月頃に決定するため、「4月〜8月」に天引きされた仮徴収分から差し引いた金額を、10月以降の年金支給日に納めることになります(自治体によって本徴収の開始時期が異なるケースがあります)。

年度の途中から天引き額が変わるため、「8月支給日の手取り額よりも減っている」と感じる人もいるでしょう。

1.1 年金手取りが少なくなる人・高くなる人の違い

前章では、10月以降の年金支給日より手取りが少なくなる理由について解説しましたが、年金を受給する全ての人が少なくなるわけではありません。

年金から天引きされる保険料額は「前年の所得額が基準」となっているため、前年の所得が一昨年より増えた人は天引きされる金額が多くなる可能性が高いです。

具体的には、副業を始めたり株や不動産の売却をしたりなどを去年行っていた場合は所得が一昨年よりも高くなり、今年の年金から天引きされる額が高くなり得ます。

反対に、一昨年よりも昨年の所得が減っている場合は、手取り額が高くなる可能性もあります。

年金振込通知書の記載されている手取り額は、あくまで「仮の金額」となっているため、実際の手取り額や天引きされる額は「決定通知書」で確認することをおすすめします。

2. 「年金振込通知書」が届いたら確認したい6つの項目

では最後に、「年金振込通知書」が届いたら確認したい6つの項目について紹介していきます。

年金振込通知書が届いたら確認したい6つの事項は下記のとおりです。

  1. 年金支払額
  2. 介護保険料額
  3. 後期高齢者医療保険料・国民健康保険料
  4. 所得税額および復興特別所得税額
  5. 個人住民税額
  6. 控除後振込額

それぞれの項目について、詳しく解説していきます。

2.1 「年金振込通知書」の確認項目1. 年金支払額

年金支払額は、名の通り1回に支払われる「公的年金の総支給額」を指します。

なお、上記の金額は税金や社会保険料が天引きされる前(控除前)の金額となっているため留意しておきましょう。

2.2 「年金振込通知書」の確認項目2. 介護保険料額

介護保険料額の項目には、年金から天引きされる介護保険料が記載されています。

介護保険料は、年金の支給額が18万円以上の場合年金から徴収されるのです。

なお、介護認定をされた場合も介護保険料の支払いは天引きされ続けることも、留意しておきましょう。

2.3 「年金振込通知書」の確認項目3. 後期高齢者医療保険料・国民健康保険料

65歳以上75歳未満の人は「国民健康保険料」が天引きされ、75歳以上になると「後期高齢者医療保険料」が年金から天引きされるようになります。

介護保険料と同様に、年間の年金支給額が18万円以上の人は、年金から天引きされます(その他、年金額の2分の1以下などの条件が自治体によりあります)。

こちらの項目は、後期高齢者医療保険料または国民健康保険料(税)が天引きされるときに記載されます。

なお、国民健康保険と後期高齢者医療保険料はどちらか1つの加入となるため、「同時に保険料が天引きされることない」ということも留意しておきましょう。

2.4 「年金振込通知書」の確認項目4. 所得税額および復興特別所得税額

所得税額および復興特別所得税額の項目には、年金支払額から社会保険料と各種控除額を差し引いた後の額に5.105%の税率を掛けた額が記載されています。

なお、公的年金のうち「障害年金」と「遺族年金」を受け取っている場合は、非課税となるため、あわせて留意しておきましょう。

2.5 「年金振込通知書」の確認項目5. 個人住民税額

個人住民税額の項目には、年金から天引きされる住民税が記載されています。

65歳以上で公的年金の支給額が年間18万円以上の場合は、個人住民税(市民税・県民税)が天引きされます。

こちらは所得税と同様に、障害年金と遺族年金の場合は非課税となります。

2.6 「年金振込通知書」の確認項目6. 控除後振込額

控除後振込額は、年金額から天引きされる社会保険料や所得税額および復興特別所得税額、個人住民税額を差し引いた後の振込金額となっています。

10月の年金支給日以降からは、保険料の天引き額が正式に反映されるようになるため、振り込まれる手取り額と異なる可能性があるため留意しておきましょう。

3. 10月分の年金受給額を確認しておこう

本記事では、年金の手取り額が変わる理由について詳しく解説していきました。

10月の支給日から今年の保険料の天引き額が反映されるため、10月に支給される年金額は年金振込通知書に記載されている金額と異なっている可能性があります。

「年金受給額が前月よりも少ない」と慌てずに、まずは年金振込通知書や決定通知書を確認してみると良いでしょう。

年金振込通知書は、確認したい項目さえ理解していれば、いくら振り込まれるか想定できるため、本記事を参考に確認してみてください。

参考資料