新NISAが始まるまで約3カ月と迫る中、対象商品が続々と追加されています。
「成長投資枠」の対象商品(投資信託)は、2023年10月2日時点で1600本を超えています。つみたてNISAの対象商品も徐々に増えており、2023年9月28日時点で253本となっています。
非課税口座で購入できる商品の選択肢が増えるなか、新NISAの非課税投資枠をどのように活用しようか迷っているという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、30~40歳代からの新NISA活用法について紹介します。新NISAの活用を検討している方は、運用の一例として参考にしてみてください。
2024年からはじまる新NISAとは?現行制度と比較
現行のNISA制度が抜本的に拡充・恒久化され、2024年から新しいNISAがスタートする予定です。
現行のNISA制度では、つみたてNISAの年間投資枠は40万円、一般NISAは120万円となっています。どちらも非課税保有期間が定められており、各制度の併用はできません。
次に、新NISAの概要を見てみましょう。
現行NISAとの主な違いとして、以下の5つが挙げられます。
- 非課税保有期間が無期限となる
- 口座開設期間が恒久化される
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能となる
- 年間投資枠および非課税保有限度額が拡大する
- 非課税枠の再利用が可能となる
新NISAでは、より多くの金額を、長期的に運用することが可能となります。
新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」とは
【図表】の通り、新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設定されます。
つみたて投資枠では、金融庁の厳しい基準を満たす投資信託が投資対象となり、買付方法は「積立」のみとなります。
一方、成長投資枠では、上場株式や投資信託、ETFなどの幅広い金融商品が投資対象となり、買付方法は「一括」または「積立」となります。
つみたて投資枠と成長投資枠は併用できるので、例えば「つみたて投資枠で投資信託を積み立てつつ、成長投資枠で個別株に一括投資する」といったような使い分けが可能となります。
30~40歳代からの新NISA活用法
30~40歳代から新NISAをはじめるケースを想定し、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の活用法を紹介します。
新NISAの活用を検討している方は、一例として参考にしてみてはいかがでしょうか。
つみたて投資枠
つみたて投資枠は、長期間の積立、分散投資を前提とした非課税枠です。
長期間の積立による買付タイミングの分散に加え、投資先の国や地域、資産、銘柄などを分散することによって、投資初心者でもリスクを抑えた運用が可能となります。
投資のリスクを抑えつつ、老後に備えることが主な目的であれば、つみたて投資枠の活用が有効でしょう。
30~40歳代の方なら、老後(65歳と仮定)までに約15~35年間投資できる期間があります。
新NISAの「つみたて投資枠」を活用し、投資信託をコツコツ積み立てていけば、老後までに2000万円以上の金額を準備することも不可能ではありません。
たとえば、35歳から30年間、毎月3万円ずつ積み立てたケースを見てみましょう(※想定利回りは、GPIFの運用実績(2001年度~2023年度第1四半期)である3.97%と仮定)。
【図表2】
実際の運用結果は相場状況などによって異なる点には注意が必要ですが、長期間の積み立てによって運用益の上乗せが期待できる場合もあります。
リスクがあり、また今後の値動きは誰にもわかりませんが、積み立てる商品を選ぶ際は自身のリスク許容度に応じて、長期間保有したいと思える投資信託を選びましょう。
成長投資枠
成長投資枠では、国内株や米国株、ETFなど、幅広い金融商品が投資対象となります。投資先の選択肢が豊富なため、自身の投資方針やリスク許容度、スキルなどに合わせて自由度の高い取引が可能となります。
ただし、取引の自由度が高い反面、銘柄選択や売買タイミングの判断など、ある程度の投資経験や知識が求められるでしょう。
個別銘柄などへの一括投資によって短期的に大きな利益を狙うこともできますが、その分リスクも高くなることに注意が必要です。30~40歳代になると家庭を持つ方も増えるでしょうから、一括投資で大きなリスクを取るのは難しいかもしれません。
そこで、成長投資枠の活用法の一つとして紹介するのは、高配当銘柄(株式やETF)への分散投資です。
配当金の有無、配当金額は銘柄によって異なりますが、なかには年率4.0%以上の配当利回りを得られる銘柄もあります。
このように配当利回りが高い銘柄は「高配当銘柄」と呼ばれ、ある程度まとまったインカムゲイン(配当収入)を得ることができます。株価が上昇すればキャピタルゲイン(値上がり益)も期待できるので、NISA口座で購入するメリットは大きいと言えるでしょう。
ただ前述の通り、1つの銘柄への一括投資はハイリスク・ハイリターンとなります。買付タイミングや銘柄を分散するなどのリスクヘッジを行いつつ、長期的な保有を前提とすることが大切です。
なお、金融機関によって取り扱う銘柄は異なりますが、成長投資枠でも上場株式や投資信託などを積立購入することができます。つみたて投資枠の対象となる投資信託以外にも投資できるので、投資目的やリスク許容度に応じて成長投資枠を活用しましょう。
自分に合った投資計画を
今回解説したように、新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設定されます。
それぞれ年間投資枠や投資対象商品などが異なるため、自分の投資方針やリスク許容度に応じて、無理のない運用を行いましょう。

