「一般NISA・つみたてNISA」商品別買付額
一般NISAとつみたてNISAを利用している投資家たちは、それぞれ、どういうものに投資しているのでしょうか。
一般NISA商品別買付額
一般NISAは、上場株式・投資信託・ETF・REITへの投資が可能です。一般NISAを利用した資産運用は「投資信託」を選択している方が53.8%、上場株式が42.8%という結果に【図表4】。
一般NISA商品別買付額
総額:28兆3402億7468万円
- 上場株式:12兆1175億19万円(42.8%)
- 投資信託:15兆2320億8480万円(53.8%)
- ETF:7544億1587万円(2.7%)
- REIT:2362億7381万円(0.8%)
※買付時の時価
つみたてNISA商品別買付額
つみたてNISAで投資可能な商品は、長期投資・分散投資に適していると金融庁が認めた投資信託に限定されます。
このうち、日経平均株価やTOPIX、NYダウ、S&P500といった各国のベンチマークに連動した動きを目指す「インデックス投資信託」への投資が87.4%と大半を占めています【図表5】。
インデックス投資信託は、安定性を重視しつつ預貯金以上の利回りを期待したい、そんな意向をもつ人に適したファンドです。
つみたてNISA商品別買付額
総額:3兆2390億8532万円
投資信託:3兆2385億8526万円
- インデックス投信:2兆8298億1912万円(87.4%)
- アクティブ運用投信等:2625億604万円(8.1%)
- ETF:5億6万円(0.02%)
※買付時の時価
※一部の調査対象金融機関で商品別の計数を取得できなかったため、総額と内訳が一致しない。
新しいNISAの税制優遇制度を利用して効率良く資産運用を
本記事では、現行のNISA口座「一般NISA」と「つみたてNISA」の利用状況を確認してきました。
いまの日本は超がつく低金利時代ですので、預貯金だけでお金を増やすことはできません。1%どころか0.1%にも満たない預貯金もあります。
このような預貯金にお金を寝かせおくことは、大切な資産を無防備にインフレというリスクに晒し続けることと同じです。
とはいえ、NISAで運用可能な投資商品は、大小あれど全てリスクを伴います。自らリスク商品にお金を投じることに抵抗がある方にとっては、必ずしもNISAが最適とは限りません。
通常、約20%の税金がかかるところ、非課税となる優遇制度は、非常に有益ではありますが、ご自身のご意向とマッチしているかが最も重要です。
NISAという制度、そしてリスクを伴う金融商品についてまずはしっかりと理解し、ご自身にとって最適な方法で資産を運用していきましょう。
参考資料
和田 直子