個人が納める税金の一つに、「住民税」があります。
住民税は、所得に10%を掛ける所得割と、誰もが一律に負担する均等割がセットになっています。
しかし、所得が一定以下であれば「住民税非課税世帯」となり、さまざまな優遇措置が受けられたり、給付金の対象になったりします。
住民税非課税世帯を主な対象とした「3万円給付」も、9月末や10月末に申請期限を迎えるところが多いようです。
今回は、東京都のケースで、住民税非課税世帯になる年収目安はいくらかを試算してみましょう。
住民税非課税世帯とはどんな世帯のこと?
住民税には、所得額にかかわらず個人が等しく負担する「均等割」と所得額に応じて負担する「所得割」があります。
均等割は、市町村民税3500円、道府県民税1500円の合計5000円です。
このうち、年1000円(市町村民税500円、道府県民税500円)は、復興財源確保のため、2014(平成26年)度から2023(令和5)年度分までの間、負担金として引き上げられています。
一方、所得割の税率は、一律市町村民税6%、道府県民税4%の合計10%です。
なお、自治体ごとに税率が異なる場合があります。
住民税非課税世帯というのは、世帯のメンバーすべてが、住民税(所得割・均等割)の両方を支払わない世帯のことをいい、実際は、以下のような人が該当します。
住民税が非課税になる人とは《住民税非課税世帯の要件》
- 生活保護法の生活扶助を受けている
- 未成年者、寡婦、ひとり親、障がい者のいずれかで前年の合計所得が135万円以下(給与収入になおすと、年収204万4000円未満)
- 前年の合計所得が区市町村の条例で定められた額以下である
所得目安は次のとおりです。
- 同一生計の配偶者または扶養親族がいる場合:合計所得金額が35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
- 扶養親族がいない場合:合計所得金額が45万円以下