少額投資向けの非課税制度「NISA(ニーサ)」は、2024年1月から内容を拡充した「新しいNISA」に変わります。

止まらぬ物価上昇が続くいま。インフレ対策としても「資産運用」は有効な手段の一つと言えるでしょう。

今回はミレニアル世代のNISAに関する意識調査などの結果を紹介しながら、「新NISA」の注目ポイントについても整理していきます。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

26歳~42歳「ミレニアル世代」NISA口座開設済は約3割

まずは、株式会社バイアンドホールドが2023年8月30日に公開した「ミレニアル世代と新しいNISA制度に関するアンケート調査」の結果から。

同調査では、全国の26歳~42歳の男女3000人を対象に、NISA制度に関する意識をたずねています。

その結果によると「現在、NISA口座を開設している」と回答した人は全体の29%に当たる872人でした。

新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能に

ここで、2024年1月からスタートする「新しいNISA(※以降「新NISA」と呼びます)」の目玉ポイントを整理しましょう。

現行のNISA制度では「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらか1つしか選べませんが、新NISA制度では「成長投資枠(一般NISAの後継)」と「つみたて投資枠(つみたてNISAの後継)」の併用が可能に。

年間投資可能額も、成長投資枠は240万円(現NISAでは120万円)、つみたて投資枠では120万円(現NISAでは40万円)まで増えます。

また、非課税期間についても、現行のNISA制度では最長20年でしたが、新NISAでは無期限となります。

2024年1月、まさに大改正が待っているNISA制度。上手に活用して資産を上手に育てていけると良いですね。

では、既にNISA口座を持っているミレニアル世代は、新NISA移行後どのような対応を考えているのでしょうか。次で詳しく見ていきましょう。

新NISA「つみたて投資枠or成長投資枠」ミレニアル世代はどちらを選ぶ?

2024年1月、まさに大改正が待っているNISA制度。上手に活用して「人生100年時代」に向けた資産づくりを進めていきたいものです。

次に前設問でNISA口座を「開設している」と答えた872人の回答を見てみましょう。

新NISAが始まったらどうする?「つみたて投資枠or成長投資枠」

■設問■
「2024年から始まる新しいNISA制度では『つみたて投資枠(現つみたてNISA)』と『成長投資枠(現一般NISA)』の併用が可能になります。どのように対応しますか」

■回答■

  • 併用する:40%
  • つみたて投資枠のみ利用:26%
  • 成長投資枠のみ利用:4%
  • 未定:30%

「成長投資枠のみ利用」と答えた人は4%と少数派ですね。一方「併用する」「つみたて投資枠のみを利用」と回答した人は66.6%と約7割に。

一度に大きな金額を投資に回すのではなく、毎月コツコツと投資信託を積立購入していくスタイルに着目する人が多いことが分かります。

つみたて投資枠(現つみたてNISA)で扱う投資信託は、金融庁が利用者目線で厳選した投資信託。リスクや手数料が低く、長期・分散・積立投資向きとなっているので、投資ビギナーにも取り組みやすいかもしれません。

毎月の積立額は家計の状況と相談しながら決めていきましょう。預貯金や保険も含めた資産全体のバランスも、ぜひ意識しておきたいですね。

NISA口座「今後も開設するつもりはない」も約4割

ちなみに今回のバイアンドホールド社の調査結果で「NISA口座を開設していない」と回答した2128人のうち、42%が「今後NISA口座を開設する意欲はない」と回答。

「ある」との回答が20%と低くなっている点にも言及しています。

とりわけ、積立投資は運用期間を長くとることで、リスク(※)が軽減し、リターンの安定にも繋がります。

子どもの教育費、自宅のリフォーム費用や老後資金など、ライフステージごとに訪れる大型出費。

運用期間を長くとれるミレニアル世代であれば、新NISAの「つみたて投資枠」を活用し、将来に向けた資産づくりのスタートを検討してみるのも一案です。

また、成長投資枠を活用した株式投資を通じて、消費者目線で株主優待を楽しんでみるのもよいでしょう。

※リスク:ここでは「値動きの振れ幅」を指します。

新NISAスタートまで、あと4カ月

通常の証券口座と異なり、NISA専用口座の開設が必要となる上、取扱商品のラインナップは金融機関によって差があります。

また自分に合う証券会社選びも、資産運用のモチベーションを上げる一つのポイント。スマホアプリの使いやすさや、クレジットカード決済時のポイント付与率なども判断基準の一つとなるかもしれません。

新しいNISAスタートまであと4カ月。

口座開設を検討している人や、取扱金融機関の変更を検討している人は早めに準備を進めておけると良いですね。

参考資料

吉沢 良子