2023年7月4日、厚生労働省より「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」が公開されました。
調査結果によると、100%年金だけで暮らしている高齢者は4割だけであることが浮き彫りになっています。
年金は2ヶ月に1度だけの支給なので、8月が待ち遠しいという方もいるでしょう。
実際年金だけで生活できるのか、貯蓄はいくら必要なのか気になるものです。
厚生労働省などの公的データをもとに、シニアの年金生活について考えてきましょう。
1. 厚生年金と国民年金だけで暮らす高齢者の割合
現役を引退すると、あとは退職金と年金で悠々自適な年金生活を…と思い描いている方も多いのではないでしょうか。
しかし、厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金を受給する高齢者世帯で「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は44.0%にとどまります。
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%:44.0%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が80%~100%未満:16.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が60~80%未満:13.9%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が40~60%未満:13.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20~60%未満:8.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20%未満:3.6%
残りの56.0%は年金だけで足りず、稼働所得や財産所得、仕送りや個人年金などで補填していることがわかったのです。
老後を豊かにするには、「年金以外の収入源を確保する」「貯蓄を準備する」という個々の備えが必要だといえます。