「私も妻も中学から高校まで私立です。中学受験がどういうものか知っていますし、自分の友達を見て、その後どのような道を進むのかイメージはできます。ただ、それを知っていても同じような進路に進んでほしいとは思いませんね。そこは妻とも意見は同じです」
では、子供にはどうさせたいと思っているのでしょうか。
「私は外資系企業に勤めていたので、周りに子供をインターナショナルスクールに通わせている同僚も多かったです。ただ、そうした状況を見て、日本はなんて安い費用で『そこそこ』の教育が受けられるのかと思いました。海外と日本を比較して初めて日本の教育の質に気づいたのです」
日本の教育は意外に費用対効果は高い
A氏は続けます。
「日本の教育やそのシステムを海外と比較して非難する人もいますが、費用対効果で考えれば圧倒的に効率がいいでしょう。日本人でインターナショナルスクールに行って、海外の一流大学を卒業するまでにどれくらいかかるのか。年間数百万円の支出をそれこそ何年も続け、それで就職して得られる所得がいくらかという話です。日本の大学を出て高い所得を手にできる職業につければいいだけだなと」
費用対効果とはどのようなことでしょうか。