不動産売却のコツ1. 路線価は「参考程度」にする
【図表2】の路線価図に赤丸で示してある数字が、路線価の価格です。
1㎡あたりの価格を1000円単位で表しているため「27万5000円」になります。
路線価には、相続税路線価と固定資産税路線価があり、相続税や贈与税、固定資産税の基準となる価格です。
しかし、路線価の価格自体が「実際に売却する価格」ではありません。
実際に売却する価格(実勢価格)は以下のような計算で目安を割り出すことが可能です。
路線価から割り出した土地価格 ÷ 0.8 = 実勢価格の目安
とはいえ、不動産によっては上記の計算をしても実勢価格と大幅に相違する可能性もあるため、専門家である不動産会社などに相談することをおすすめします。
不動産売却のコツ2. 3ヶ月で売却できる価格に設定する
前述したように、不動産会社が査定する際には、次の3つを参考にすることが多いです。
- 路線価
- 公示価格
- 近隣の取引事例
優秀な不動産会社は、この3つをうまく分析して「3ヶ月で売却できる価格」を出します。
公益財団法人東日本不動産流通機構によると、中古マンションが成約にいたるまでの期間は平均3ヶ月以内です。
- 2018年 約79日
- 2019年 約82日
- 2020年 約88日
- 2021年 約75日
3ヶ月で売却するためには、適正な売却価格の設定がポイントになります。
査定を行った不動産会社に「なぜこの査定価格になったのか」という根拠を確認するようにしましょう。
不動産売却のコツ3. プロである不動産会社に相談する
不動産売却を成功させるためには、優秀で信頼できるパートナーの存在が欠かせません。
つまり、不動産会社選びが売却を左右すると言えます。
- 不動産売却の実績が豊富
- 口コミサイトで高評価
- 接客が親切で丁寧
これらの条件が揃う不動産会社を、2〜3社ピックアップして相談してみましょう。
最新の路線価は不動産売却にも影響
2023年も昨年に続き、路線価は上昇しました。
不動産売却にも影響があり、特に中古マンションの価格は上昇し続けています。
不動産売却を検討している方は、まず信頼できる不動産会社に相談することが大切です。
ぜひ2023年の路線価を参考にして、納得のいく不動産査定をしてもらいましょう。
参考資料
- 国税庁「令和5年分の路線価等について」
- 国土交通省「不動産価格指数(令和5年3月・令和5年第1四半期分)を公表」
- 国税庁「路線価図」
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2021年)」
岩井 佑樹