空き家税の不安な点
一方でアンケート調査の結果、空き家税に反対する人は以下のような不安を抱いています。
1. ますます空き家が増えるのでは?
30代の男性は、空き家税が負担になることを不安に感じています。
「空き家の相続費用などが負担になり、放置された空き家が増えて負のサイクルにしかならないと思います」
相続税と合わせて空き家税がかかることで、費用面での負担が大きくなります。
親から家を相続しても、様々な費用がかかり家計を圧迫することが懸念点です。
2. 売れない空き家に税金をかけるのは酷
「売れない土地に空家をもっている人は、税金が高くなってどうしようもない状態になると思います」と話すのは、40代女性です。
たしかに、売りたくても売れないような山奥にある立地の空き家などは買い手がつきづらいでしょう。
空き家所有者に空き家を処分する意思があるのにもかかわらず、税金を課すのは酷かもしれません。
3. 空き家の「相続放棄」が増える
大きな心配は、空き家の相続放棄が増えることです。
40代女性はこのような不安を抱いています。
「空き家の所有者の負担が増えるので、空き家の相続を放棄する人が増えたり、徴収した税金がきちんと活用されているのかの不安がでてくる」
今後は、相続放棄が増えた場合の「対応策」を考えることが必要です。
空き家税を負担しないための方法
空き家税の課税は、空き家問題を解決する方法として期待できる一方で、逆効果になることを心配する声も多く聞かれます。
しかし、空き家税がうまく機能すれば他の自治体でも導入が検討されるでしょう。
放置している空き家を所有している場合は、空き家の売却や賃貸などを視野に入れておく必要があります。
売却できれば空き家税がかからないのはもちろんのこと、賃貸として貸し出せば空き家税が免除され、家賃収入を得ることも可能です。
参考資料
岩井 佑樹