3. 60歳代「非正規を含む」月額給与はいくら
少し古い統計にはなりますが、ここでは日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」より、60歳代の給与事情を見ていきます。
雇用形態別に60歳代以上の給与平均をみると、正規雇用者は33万1000円、正規以外の雇用形態で働く者は13万円でした。
また1日あたりの労働時間を聞いたところ、「8時間」(42.0%)と回答した人が最も多く、平均は6.8時間です。
雇用形態別に労働時間の平均をみると、正規雇用者は8.0時間、正規以外の雇用形態で働く者は6.3時間でした。
現役世代と同じく、正規雇用と非正規雇用の違いは大きいようです。
4. はたらくシニアは増加傾向。マネープランの重要性
60歳代の給与事情や年金事情を見ていきました。
内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によると、 「働けるうちはいつまでも働きたい」と考える60歳以上は約4割にのぼります。
年金だけでは足りない、と気づいてから働き口を探すのは、ハードルが高いともいえます。
現役時代のうちからねんきん定期便やねんきんネットなどで年金見込額を知っておき、老後のマネープランを立てることが重要です。
その上で、働き続けるのか、働く場合はいくら収入が見込めるのかなどをシミュレーションしましょう。退職金の把握も必須です。
また、高齢になればなるほど健康面のリスクがつきまといます。いつ自分が働けなくなるかは誰にもわからないのです。
こうしたリスクに備えるため、貯蓄や保険などで最低限の備えをすることも重要といえます。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」
- 日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」
- doda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」
太田 彩子