2022年の12月まで続いた電気やガスなどのエネルギー費用の高騰は、政府の施策によって落ち着きを取り戻しつつありますが、2023年4月においての物品値上げは5000品目にものぼり、引き続き家計を圧迫しつづけています。

この調子だと、自分たちが老後世代になった時はどうなるんだろう、と不安をつのらせている現役世代の方も多いのではないでしょうか。

今働いている世代が4000万円の貯蓄をもつ60歳代をうらやましく感じてしまうのは、無理のないことです。

本記事では、60歳代で貯蓄4000万円を保有する世帯の割合の他に、セカンドライフと保有資産の関係性について、詳細を紹介しています。

調査結果をもとにセカンドライフの実態を考察してみましょう。

60歳代で貯蓄が4000万円以上ある世帯の割合は?

総務省統計局がまとめた令和3年度の世帯属性別の家計調査によると、世帯主が65歳以上の貯蓄事情は以下の通りとなりました。

  • 貯蓄保有世帯の中央値:1588万円
  • 平均:2376万円
  • 貯蓄3000万円〜4000万円の割合:9.2%
  • 4000万円以上の貯蓄を持つ世帯:17.7%

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」

なお、2500万円以上の貯蓄をもつ世帯は全体の33.3%となっており、約3分の1を占めています。

一方で、貯蓄300万円未満の世帯の割合は全体の14.8%です。

比較的ゆとりある老後生活を送る世帯がある一方で、しっかり労働しないと生活がままならない世帯も存在します。